「ひこにゃん」生みの親・もへろん、彦根市との軋轢から電撃的な和解 そして未来に向けた「絵本」への意気込み

「ひこにゃん」生みの親・もへろん、彦根市との軋轢から電撃的な和解 そして未来に向けた「絵本」への意気込み

もへろんはカービィが好き!?

――クリエイターの方にインタビューすると、どうしても子どもの頃の話を聞きたくなります。もへろん先生が絵を描き始めたのはいつ頃なのでしょうか。

もへろん:5~6歳、幼稚園の頃には描いていました。なにしろ両親がデザイン会社を営んでいたくらいなので、絵に関しては身近な環境でしたね。兄も漫画家志望だったので、家の中ではいつも紙に走り描きをしているんです。そんな環境だったので、むしろ何も描いていない方が変な感じで、自然とペンを持って絵を描いていました。

――現在のキャラクターの造形に影響を受けた作品はありますか。

もへろん:カービィが好きだったんですよ。あと、ムーミンとか、ほわっと丸っこくて手足が生えている、やわらかいものに惹かれる性格でした。小さいころからかわいらしい、愛らしいキャラクターがそばにいてほしいという妄想が大きかったですね。漫画も『ドラゴンボール』とか「週刊少年ジャンプ」の作品にお世話になったし、好きだったけれど、当時の少年漫画って、戦って、爆発して、という感じでバトルが激しいじゃないですか。僕は自分の隣にいて欲しい、味方になってほしいキャラクターの方が頭に浮かんでくるんです。

――初めてオリジナルのキャラクターを生み出したのは何歳の頃でしょうか。

もへろん:小学校3年生のころに、「さくさくくん」を作りました。このキャラが僕の創作の原点ですね。今では自社のイメージキャラクターとなっています。僕にとってはウォルト・ディズニーのミッキーみたいな、もうひとりの自分です。

――もへろん先生は子どもの頃、どんな性格だったのでしょうか。

もへろん:人といるのが苦手で、一人でいるのが好きでした。外に出るよりも、一人で絵を描いたりゲームをしていたり、内側で過ごすタイプでしたね。我が家はそういう人が多い家系で、みんな内向的なんですよ。内向的だからこそ、世の中と渡り合うスキルを創造性に変えていけるのかもしれませんが。

彦根市内を巡るバスの車体に描かれたひこにゃん。
どこに行ってもひこにゃんは大人気。
提灯などの和風のモチーフとも相性がいい。

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