『はじめの一歩』森川ジョージ、アニメ映画に徹夜で並び“セル画”をゲットした思い出 同世代の共感集める

アニメ映画に徹夜で並んだ思い出に共感

 ボクシング漫画の金字塔『はじめの一歩』の作者・森川ジョージ氏がX(旧Twitter)を更新。10月4日、アニメ映画の思い出を語り、多くの反響が寄せられている。

 森川氏は「今では問題になると思うけど」とした上で、「自分が子どもの頃にはアニメ映画に徹夜で並ぶという慣習があったんだ」と振り返る。先着でセル画をプレゼントする企画が人気で、森川氏自身も『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(1978年)、『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)、『地球へ…』(1980年)などの名作の上映に際し、並んでセル画をゲットしたと語っている。

 これに対して、『ストリートファイター』や『∀ガンダム』のキャラクターデザインで知られるレジェンドイラストレーターのあきまん氏は、「俺も『劇場版機動戦士ガンダムめぐりあい宇宙』の時、前の日から映画館に並んだ」「俺以外にも結構並んでる人がいて映画館の人が中に入れてくれてポスターまでタダでもらった思い出」とポスト。あきまん氏は北海道出身で、「結構寒いので今思うとちょっと異常な気はしますね、当時は指定席じゃ無かったからなのかな?」と、当時を振り返っている。

 また、漫画家で「漫画元気発動計画」の代表も務める樹崎聖氏も、「おおお、やっぱ同世代だけあって同じことやってますねー!『さらば宇宙戦艦ヤマト』『地球へ』は僕も友人と徹夜してセルもらいましたー!カリオストロは学校があって行けなくて悔しかったなー(><;」と共感。世代の近いクリエイターやファンから、多くのコメントが集まっている。

 なかには実際にゲットしたセル画の写真を公開する人たちも。「セル画はランダムだからどのシーンだかわからない。だがこの封筒の中にはたった今大感動した映画のワンシーンが入っている。ドキドキしながら開封したものです」と語る森川氏だが、残念ながら手元にはないそうで、記憶を頼りに、当時手に入れたセル画をイラスト化している。キャラクターの顎や後頭部のドアップや、米粒サイズのルパンの車など、決して「ハイライト」と呼べるシーンではないが、ロマンのある一点モノだ。

 アニメや映画も、時間や場所を選ばずスマートフォンひとつで観られる時代。森川氏も語っているように、いまでは「子どもたちが徹夜で並ぶ」ということも想像しづらいが、携帯電話もなく、ただただ期待を膨らませながら上映を待ち、“お宝”を手に入れるという「体験」に紐づく名作の思い出は、いまも色褪せないようだ。

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