綾野剛主演で話題『カラオケ行こ!』の注目ポイントは? 原作漫画の魅力を読み解く

映画化で話題『カラオケ行こ!』の魅力

和山やまワールドを拡張する綾野剛・齋藤潤

 今回の映画ではヤクザ・成田狂児を綾野剛、男子中学生・聡美を齋藤潤が演じる。綾野剛といえば映画『ヤクザと家族 The Family』においてもヤクザ役を演じていたことが記憶に新しい。

 本作で綾野剛が演じる狂児も『ヤクザと家族 The Family』で演じた山本賢治と同様に百戦錬磨の人生を生きてきた人物であろう。ただ作中で狂児は笑顔を絶やさず聡美に寄り添う、穏やかで兄貴分な人物として描かれていたと感じる。ゆえに再びヤクザ役として狂児を演じるなかでも、これまでとはひと味違う綾野剛の姿を目にすることとなるはずだ。

 そんな狂児に振り回される聡美は大人しい人物と描かれるものの、作中で怒ったり泣いたり、目と口を大きく開けて困惑したりなど、常に笑顔を浮かべる狂児とは対照的にさまざまな表情を浮かべることとなる。

 2023年6月11日に16歳となる齋藤潤は聡実と非常に年齢が近い。実際に思春期を迎えた齋藤潤が演じることによって、喜怒哀楽の波が激しいリアルな表情と感情を目にすることができるだろう。

 和山やまが手掛けたユーモラスな雰囲気が漂う本作。狂児と同様にこれまでさまざまな役を演じてきた綾野剛、聡実と年齢の近い齋藤潤の演技が組み合わさり、映像作品として拡張された和山やまワールドを楽しめることに期待したい。

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