『ぼっち・ざ・ろっく!』はグッズもヤバい 狂気の“顔面崩壊グッズ”たちを見る
アニメや漫画の公式グッズといえば、みなさんは何を思い浮かべるだろうか。アクリルキーホルダーだったり、フィギュアだったり、原作やアニメの立ち絵を再利用した商品が一般的だろう。
アニメ化で大ブレイクを果たした『ぼっち・ざ・ろっく!』も例に漏れず、原作のイカれた設定やアニメの主人公の顔面崩壊っぷりをグッズにも見事に反映。「これは本当に公式なのか......?」と疑問を投げかけたくなるような一品もある。今回は、そんなグッズたちを紹介しよう。
まずは、我らが主人公・後藤ひとりの誕生日を記念して制作された商品群。キャンパスアートやネガティブカレンダーなど、誕生日とは思えない絵柄や不穏なグッズ名、そして全くバンドに関係する商品がないというのもポイントだ。今回その中でも特筆したいのは「後藤ひとりの操りパペット」である。
こちらは原作にももちろん出てきており、店員から話しかけられて焦った後藤が、極限状態に陥った際に腹話術の人形になってしまった、というシーンを商品化したもの。4000円という強気な値段設定も相まって、不思議な存在感を放っている。
SNSを中心に話題にもなった「結束バンドの結束バンド」もやはり、取り上げておくべきだろう。作中では「結束バンド」として活動している主人公たち。バンドグッズを主にデザインする伊地知虹夏が作ってきたのが、この結束バンドである。コードなどを束ねたりする結束バンドを、自身のバンド用にアレンジしたものだ。
作中の物販では500円という価格で販売されているため「ぼったくり」と突っ込まれているが、これをお値段そのままで商品化してしまったのである。参考までにAmazonでナイロン製の結束バンドを調べてみると、100本入りの200mmのサイズで460円(税込み)のため、1本あたり4.6円の計算。「結束バンドの結束バンド」は1本500円。グッズとしてはお手頃だが、高いと感じるか安いと感じるかはその人次第といったところだろうか。
『まんがタイムきららMAX』2023年2月号の特別付録「ぼっちちゃん福笑い」は最早、称賛に値すべき発想といっても過言ではない。
上述したように後藤は、顔面崩壊を起こすため顔のパーツが四散することが多い。これをバンドメンバーたちがヤスリなどを使用して元の顔に戻す様子が原作では描かれている。この作業を読者も体験できるという意味でも福笑いとして付録化したのは、まさに天才の一言に尽きるだろう。
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まんがタイムきららMAX2月号に特別付録
「ぼっちちゃん福笑いセット」が付いてきます!
イラストははまじあき先生描き下ろし、
デザインは内古閑智之氏(@uchikoga)です!#ぼっち・ざ・ろっく【ラインナップなど詳細情報はこちら】https://t.co/OWzsY4HRLa pic.twitter.com/cQB9GPbx0a
— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) December 18, 2022
そして、公式グッズといえばやはりフィギュア。かわいらしいデフォルメスタイルのものや、美麗なクオリティのスケールなど定番だが、『ぼっち・ざ・ろっく!』の「後藤ひとり デフォルメフィギュアセット 体育祭妄想Ver.」はやはり、一味違うのだ。
こちらは、アニメで後藤が体育祭のトラウマを回想した際に登場した実写フィギュアを商品化したもの。主人公でしかも、顔面が崩れ涙を流しているフィギュアを販売するセンスに脱帽である。
こうしたグッズの販売に対しての反応をSNSなどで見ると、非常に好意的な声を多く聞かれた。原作やアニメの持ち味を活かした商品はファンとしてもツッコみやすい側面があるのだろう。公式がただぶっ飛んだ内容の商品を出すというだけでは、きっとファンも受け入れられなかったはず。
そのためには少なからず、どんな商品に需要があるのかきちんとリサーチしていることや、どこまで遊びを入れていいのかラインをきっちりと弁えていることが大前提。公式側が見えない部分で努力したことで、今のように好意的な反応が上がっていると見るべきだろう。一見ふざけているようで愛を持って販売していると考えると、頭が下がる思いである。
最後に一つ。他にも『ぼっち・ざ・ろっく!』ならではの商品は発売されている。もちろん本来のかわいらしいキャラクターたちのグッズも販売されているため安心していただきたい。