60年以上地図を発行してきた老舗・昭文社 復刻版都市地図シリーズ『MAPPLEアーカイブズ』のすごい内容

『MAPPLEアーカイブズ』

 株式会社昭文社ホールディングスとその子会社である株式会社昭文社は、1960年の創業以来、膨大な数を刊行してきた当社ベストセラー都市地図シリーズを復刻し、『MAPPLEアーカイブズ』電子書籍版として発売された。

 今回の第一弾は、東京23区の各区版のうち11区※について5月22日、12区について6月3日に、それぞれ1968年・1985年・2001年・2014年の各年代の地図の集成版として発売。
 
 長年にわたり都市地図を刊行してきた当社グループが、そのアーカイブを復刻。独自の意匠と丹念な情報収集により詳しい地図で定評をいただいてきた都市地図シリーズを見れば、地形図ではわからない街の息遣い、都市の変遷、地図仕様そのものの進化が一目瞭然だ。4つの年代は、高度成長真っ盛りで、都電や銭湯が日々の暮らしを支えていた1968年、バブル前夜で古き良き東京がまだ垣間見えた1985年、平成に入り大規模開発で大きく変貌を遂げた2001年、そして平成後期、東日本大震災を経た2014年をセレクト。

 「あの懐かしの町名が!」「通っていた小学校だ!」「ここは昔映画館だったんだよ」「こんなところも都電が走ってたんだ…」「今と道が全然違うね…」「2001年からも結構変わってるんだね」といった会話で、ぜひ盛り上がっていただきたい地図となっている。

 各電子書籍とも、各エリアの変遷や特徴を解説した記事と、各年代ごとの分割地図(大判一枚だった原本の区分地図を8~9図に分割)で構成。この数十年間に東京がどう変化してきたのか、何度、各年代の地図を見比べても興味が尽きないこと間違いなしだ。

 各年代の地図の凡例を見れば、その時代に何が重要視され、街にどんなものがたくさんあったのか、といったことがよくわかる。たとえば1968年版にはトロリーバスやポスト、電報局、浴場(銭湯)がある。地下鉄が少なく携帯電話がない時代、そうしたものが交通・通信を支えていたことがわかる。日本の現代史を振り返る上でも第一級の資料となる商品だ。

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