【漫画】失業したヒーロー、怪獣のために奔走するのはなぜ? Twitterで公開された読み切り漫画がスゴい
「怪獣のハローワークの話とかあったら面白くない?」
――『失業したヒーローの話』はどのような着想から誕生したのですか?
渥美:当時付き合っていた人と「怪獣のハローワークの話とかあったら面白くない?」と話してて、それをオチとして拝借してストーリーを作りました。また、『木曜日のフルット』(秋田書店)や『天国大魔境』(講談社)などの作者の石黒正数先生の作品にめちゃくちゃ引っ張られていた部分があるので、「もうちょっと違うやり方にすれば良かったかな」という反省も今はあります。
――ヒーローは『進撃の巨人』(講談社)に出てくる巨人のような、ギョニック星人はウルトラ怪獣のブースカのようなデザインでした。2人にモデルなどはいましたか?
渥美:ヒーローは最初ウルトラマンのパロディ的な開き直ったデザインでした。しかし、担当さんから「これはまずい」と言われ、いろいろイジった結果、かなり『進撃の巨人』に引っ張られてしまいました。一方、ギョニック星人は自分の中の普遍的な怪獣を白黒のバランスよく可愛くなるように描いたつもりです。ただ、言われてみるとブースカっぽいですね……。
――サクサク読める無駄のないストーリー展開でした。ギャグも秀逸でしたが、ギョニック星人が書き上げた履歴書はボケだらけでしたね。渥美さん自身、描いていてとても楽しいカットだったのではないですか?
渥美:はい。めちゃくちゃ楽しい反面、「こんな下らないことを書いてお金をもらっていいんだろうか」という思いも少しあります。だから一人でもクスッとしてくれたらそれは救いです。
――「誰かにとっての平和は誰かにとってピンチだからだ」という言葉が刺さりました。改めて本作に込めたメッセージを教えてください。
渥美:「いつも誰かがどこかで苦しんでいることを忘れたくないな」いう自戒の念を込めました。ただ、読者さんには自由に受け取ってほしいです!
――最後に今後の目標など聞かせてください!
渥美:5月10日発売の『週刊少年サンデー』で『小さい僕の春』の連載が始まるので、今後はそちらを頑張りたいです。『小さい僕の春』は身長の低い男の子が身長の高い女の子を好きになってバレーを頑張るお話しです。『サンデーうぇぶり』というアプリでも更新されて無料で読めるので、ぜひ読んでほしいです!