『ドラゴンボール』最強キャラはアックマン? 必殺技「アクマイト光線」の威力を考察
鳥山明の漫画『ドラゴンボール』にはたくさんの強敵が登場する。魔人ブウ、セル、フリーザ…… 幾多の戦いが繰り広げられてきたが、その中でも一部のファンの間で最強のキャラと目される一人がアックマンである。
アックマン? 誰だそれ? 鳥山明の漫画『GO!GO!ACKMAN』にも同名のキャラが存在するが、別キャラだ。『ドラゴンボール』9巻、占いババの館での戦いで登場する悪魔のキャラクター(そのまんまだが)で、孫悟空と対決した。
アックマンの必殺技がアクマイト光線である。この攻撃は物凄いスペックだ。何しろ、相手の心の中にある悪を、どんどんふくらませて爆発を起こすという技なのである。どんな人でも悪の心をほんのわずかでも持っていれば効くため、要はこの光線を食らってしまえば死んでしまう。
さて、アックマンにとってもアクマイト光線は最終兵器である。技を使うとわかったとき、亀仙人と占いババも狼狽した。占いババは「まてアックマン!!そこまでせんでも・・・!!!」と発言している。いくら強い悟空相手とはいえ、まさか殺すような真似をしなくてもいいだろうと訴えているのだ。
アックマンが放ったアクマイト光線は悟空に命中した。さて、どうなっただろうか。結果を先に言えば、まったく効かなかったのである。これは悟空が赤子の動物のような存在で、純粋で、悪の心を持っていなかったためであった。
その後の『ドラゴンボール』といえば、めちゃくちゃ悪い奴ばかりが登場する。初期のベジータや、フリーザなどは悪の心の塊のような存在だから、アクマイト光線が効きすぎるのではないか。そのため、アックマンこそが『ドラゴンボール』最強の敵キャラではないかという議論がある。ネットを見ると様々な立場から意見が述べられているが、おそらくアックマンは最強ではないと思われる。
まず、アクマイト光線は当たらなければ意味がないのだ。ベジータもフリーザも戦闘力が高すぎて、簡単に避けてしまうだろう。ピッコロ大魔王も余裕で避けられると推測される。この時点で、アックマンはあっさり敗北してしまうに違いない。また、初期の『ドラゴンボール』と後期の『ドラゴンボール』では戦いのレベルが違いすぎる。公式もこのことを明言しており、戦闘力の違いから仮に当たったとしても効果はないようだ。
また、悟空のほかにもアラレちゃんという純粋無垢なキャラも『ドラゴンボール』にはいる。言わずと知れた『Dr.スランプ』のキャラだが、『ドラゴンボール』7巻にゲスト出演し、話に絡んでくる。おそらくアラレちゃんにもアクマイト光線は効かないだろうし、さらにアラレちゃんは相当強い。アックマンを倒せる可能性があるキャラは、初期の段階でも悟空以外にもいるのだ。
ただ、様々な「もしも」は思い浮かぶ。ベジータやフリーザがこの技を習得していたら、どうなっていただろうか。もしくは悟空が戦った相手の細胞を収集していたドクター・ゲロのスパイロボットが、アックマンの戦いに密かに赴き、セルにアックマンの細胞を組み込んでいたら…… かなり強力な技になっていたのではないか、などなど、いくらでも妄想できる。
結論は出ていないが、こうした議論が尽きない点も『ドラゴンボール』の大いなる魅力と言っていいだろう。