ついにアニメ化の『地獄楽』、原作ファンが考える注目のポイントは？　美麗なビジュアルとスピード感ある戦闘への期待

　賀来ゆうじによる漫画『地獄楽』がアニメ化、4月1日よりテレビ東京系列他にて放送がスタートする。

　「少年ジャンプ＋」にて2018年1月から2021年1月の約3年に渡って連載された本作が、満を持してのアニメ化となる。そんな『地獄楽』アニメ化にあたっての注目ポイントを紹介する。

胸がアツくなる　美しい愛と人間ドラマ

　舞台は江戸時代末期。主人公となるのは最強の忍・画眉丸だ。妻の結を心から愛し、結と共に里を抜けることを条件に請け負った任務で捕縛されてしまう。仲間たちに裏切られたのである。

　死罪となるが、何をしても死なない、処刑ができない。そこで画眉丸に命じられたのは娯楽浄土と言われている島から「不老不死の仙薬」を持ち帰ること。それができれば、無罪放免となる……。もう一度、結と会いたい画眉丸は仙薬探しを受け入れる。

　しかし、島に向かうのは画眉丸だけではない。他の死罪人たちや、死刑執行人である山田一族も同じ船に乗り込む。

　画眉丸に仙薬探しを納得させたのは山田一族の党首の娘、山田浅ェ門佐切だ。血も涙もない「がらんどう」の画眉丸と言われていたのに、そこに心があることを指摘した。妻のこととなると、画眉丸は途端に心を取り戻す。そのことを見抜いた佐切との関係の変化も注目のポイント。

　仙薬を見つけるまでのサバイバルデスゲームのように見えるが、実は濃密な人間ドラマを描いた作品である。

仲間と愛と。仙薬を見つけられるのか

　島に向かうのは死罪人と打首執行人たちという、殺伐とした顔ぶれである。死罪人にはひとりずつ打首執行人が監視役としてつく。逃げようとすれば即、死。しかし、実は島にはさまざまな化け物たちがいた。逃げようにも道はない。死罪人たちは死ぬか仙薬を見つけるか、の究極の選択を突きつけられることになる。

　化け物という共通の敵によって危険にさらされることで、それぞれの心にも変化が生まれる。そもそも、死罪人たちも死罪になった理由はさまざまだ。そして打首執行人たちが抱える悩みと想いもさまざま。普通なら絶対にありえない死罪人と打首執行人の和解が進んでいくことも。それは間違いなく人間ドラマであり、だからこそ、戦いの中での死が重く響く。

華麗な世界観、戦いを魅せる

　仙薬があるとされる島は「極楽浄土」の名にふさわしく、美しい島だ。そんな中で登場する化け物たちは美しくグロテスクでもある。それらがどのように動き、画面を彩っていくのかは興味深いところ。

　また戦う側はそれぞれ戦い方が違う。動き方も違うので、アニメでは戦闘シーンにより奥行が感じられるはず。スピード感ある戦闘シーンがどのように描かれるか楽しみだ。ただ、凄惨なシーンも多いので、その点も気になるところ。

　制作会社は『呪術廻戦』や『チェンソーマン』、『進撃の巨人』を手掛けるMAPPAだ。一体どのような作画、CGを見せてくれるのかも期待が高まる。