『チェンソーマン』に“犬の悪魔”は登場するか? 頻出する「犬」というモチーフを考える
デンジというキャラクターを表現するとき、あるいはその心境を示す場面など、デンジに関する様々なシーンで描かれる犬の存在。デンジ自身の武器である“チェンソー”と共に、とくに「公安編」において“犬”は本作を象徴するものとして挙げられるだろう。公安編のひとつのキーワードとなる「支配」と、犬という言葉に含まれる「被支配」のイメージの好相性がそうさせているのかもしれない。
ちなみに本作の作者・藤本タツキ氏は、好きな動物ランキング第二位に「犬」を挙げている(参考:このマンガがすごい!WEB /『ファイアパンチ』(藤本タツキ)ロングレビュー!)。犬に愛情・愛着を持っていることは間違いなく、気になるのは「犬の悪魔」が今後、登場するかどうかだ。
『チェンソーマン』における悪魔は、その名が恐れられているほど強くなる。オルトロスやケルベロスのような犬をモチーフにした神話上の怪物も存在し、犬が苦手だったり、恐怖を感じる人も少なくないことを考えると、なかなか強い悪魔にもなりそうだが、はたして。もし登場したら、本作に頻出する「犬」というモチーフの意味がよりクリアになるかもしれない。