『シティーハンター』鈴木亮平が冴羽獠役で映画化で思い出す、漫画からの実写映画と主演4選


 2023年、北条司原作の漫画『シティーハンター』の実写映画化公開が発表された。主人公の冴羽獠は俳優の鈴木亮平が演じる。

 『シティーハンター』は過去にフランスや香港で実写化されていたが、日本では初めて。公開されたポスターにはアニメの青ジャケットではなく、ロングコートを着用。どのような内容になるのか、各地でイベントも行われており、早くも来年の注目作となっている。

 漫画の実写映画化は作品によって評価が二分されるという側面も持つ。今回は実写化された作品と演じた俳優を検証してみたい。

『海猿』主演:伊藤英明

 佐藤秀峰作、原案・取材小森陽一で『週刊ヤングサンデー』に掲載された『海猿』。主人公・仙崎大輔を中心に、海上保安官の仕事を描いた人気作品である。

 この作品は2004年に映画化され、主演の仙崎は伊藤英明、パートナーの三島優二は海東健が演じた。海上保安庁の全面協力で迫力のある映像が展開されたこともあってか高い人気となり、4作品が公開された。

 特に3作品目の『THE LAST MESSAGE 海猿』は興行収入80億4000万円の大ヒットに。4作品を合わせると242億1000万円を達成。漫画の実写映画では最も成功した作品と称されている。

『ドカベン』主演:橋本三智弘

 巨匠・水島新司が生み出した不滅の野球漫画『ドカベン』。多くの野球ファンに影響を与え、この作品を見て野球を始めたプロ野球選手もいると聞く。

 不朽の名作『ドカベン』は1977年に実写映画化されている。制作に当たり主演の山田太郎役が一般公募でオーディションされ、当時中学生だった橋本三智弘が抜擢された。

 また岩鬼正美は高品正広、殿馬一人は川谷拓三が演じることに。話題作ではあったものの、漫画・『ドカベン』の世界観を再現することには苦戦したようで、殿馬の飛打を再現する場面では、かなりぶっ飛んだ描写となった。そのこともあってか、現代では「迷作」として語られることも多い。

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』 主演:佐藤健

 和月伸宏原作で『週刊少年ジャンプ』に連載され人気となり、アニメ・ゲーム・ミュージカルなどに移植され、その全てがヒットしている『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚』。

 2012年に映画化され、主演の緋村剣心は佐藤健が担当。神谷薫に武井咲、鵜堂刃衛に吉川晃司、相楽左之助に青木崇高と豪華なキャストが揃い、合計5作品が公開される。2021年に「最終章」として公開された2作品は、合計65億円を突破する超人気作となった。

『ドラゴンボールエボリューション』主演:ジャスティン・チャットウィン

 いわずとしれた鳥山明原作の国民的漫画『ドラゴンボール』。その人気は日本だけではなく、全世界に広がっている。

 この作品を実写化したのが、アメリカの20世紀スタジオ(旧名フォックス)。鳥山明氏も製作総指揮に参加し、ジャスティン・チャットウィン主演で2009年に映画となった。

 非常に期待を受けた作品だったが、その評価はかなり辛辣なものに。原因は漫画やアニメの世界観が反映されていなかったためだといわれ、鳥山氏も苦言を呈するほど。さらに脚本を担当したベン・ラムジー氏も2016年にその出来を謝罪した。

 映画『ドラゴンボールエボリューション』は世界の『ドラゴンボール』ファンから酷評が相次ぎ、漫画実写映画の大失敗例として語られることも。ただしその挑戦精神を評価する声もあるようだ。

 大成功することもあれば、大失敗になるケースもある漫画の実写映画。新しい『シティーハンター』が大成功となることを期待したい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる