破壊力ありすぎ! 3つの顔を持つ男のスマートな日常を描く『名探偵コナン ゼロの日常』

『名探偵コナン ゼロの日常』が推せる理由

 週刊少年サンデーにて連載中の大人気ミステリー漫画『名探偵コナン』。そのなかの人気キャラクターである「安室透」が主役のスピンオフ漫画、『名探偵コナン ゼロの日常(新井隆広/原案協力:青山剛昌)』が、本日4月4日(月)よりアニメ放送開始となる。

 ここでまず注意してもらいたいのだが、『ゼロの日常』は“日常”と書いて”ティータイム”と読む。タイトルは放課後ティータイム(けいおん)からいただいたとか……(笑)。そんなユルいところも推せる、略して「ゼロティ」がアニメ化とあって、いてもたってもいられない筆者。

 最近、あらためて安室透セレクションの特別編集コミックスと警察学校編とゼロティを再履修したわけだが、3つの顔を持つ男のスマートな日常について、筆者が思うちょっと細かくて伝わらないかもしれない推せるポイントを紹介する。

 まずは安室さんについて詳しくない方に向けておさらいしておこう。「安室透」とは……表の顔は私立探偵。毛利探偵事務所の下にある喫茶店ポアロでバイトをしながら、小五郎の弟子を務めていることで、江戸川コナンたちと度々接点がある。裏の顔は黒ずくめの組織に潜入し、「バーボン」というコードネームで闇の世界を探ることもしている。そして、過去の因縁から赤井秀一に恨みを抱いている。本名は「降谷零」、本職は公安警察の警察庁警備局警備企画課(なかにゼロと呼ばれる組織がある)に所属する公安警察官だ。これらの3つの顔を持つことから、トリプルフェイスといわれている。年齢は29歳だ。

 原作では75巻のFILE.9、アニメでは667話のウェディングイブで初登場。劇場版では2018年に公開された『名探偵コナン ゼロの執行人』でさらに人気が爆発。「僕の……恋人は……(ふっ)この国さ!」の一部始終を劇場で盛大に浴びてしまった観客が、“安室の女”になったのもまだまだ記憶に新しい。ちなみに筆者は、テレビ放送が開始された小学生のときからアニメと劇場版をみていたので、フアンとまでは言えないかもしれないが、作品に触れていた歴は長い。

 さて、彼の推せるポイントに戻ろう。いわずもがなこの男、非の打ち所がない。イケメンで頭も良くて、運動神経も抜群、腕っぷしもかなり強い。料理もうまくて、ドライブテクがすごくて、いろんなことを器用にこなし、細かな気配りもできる。公安の仕事のときに着るスーツも、鍛え上げられた身体によく似合う。コーヒーを淹れる姿もかっこいいんだよなぁ(あと、手がえっちなんだよな……ボソボソ)。目的のためならば、3つの顔どころか、100の顔だって演じ分けてみせるという……そして、イケボ(CV古谷徹さん)。

 そんな完璧な男である安室さんだが、人間味あふれるところも垣間見えるのが、この漫画の推しポイントでもある。寝起きで寝癖がついているシーンや歯磨きシーン、ごはんを作りすぎてしまうシーン、ふと本音がこぼれるシーン……。安室さんを振り回す拾い犬のハロや、部下の風見、FBI捜査官のキャメルとのそれぞれの掛け合いシーンもなんとも微笑ましい。また、安室さんの部屋の様子がわかるシーンも多く出てくるが、基本的には物が少なく殺風景。しかし、ベッドの横にはいつもギターが置いてあるのが印象的だ。これに関するエピソードはたぶん原作にも出てきていないので、ぜひゼロティで読んでみてほしい。この話もアニメ化されたら、筆者はグスグス泣くと思う……(笑)。

 こうしたほのぼのシーンも多数ありつつ、アクションシーンや銃を構えてシリアスな表情をみせるシーンなど、公安警察やバーボンとしての闇の部分もしっかりみせてくる。話が進むにつれて、読者としては非日常のようだと思わずにはいられないが、安室さんにとってはこれが日常なのだろう(笑)。そんな完璧な男の、光と闇の部分のふり幅も含めて日常が漫画でもアニメでもみられるわけだ。

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