『ミステリと言う勿れ』永山瑛太が演じる「熊田翔」の正体は? 久能整と対比的な役割を考察

『ミステリと言う勿れ』熊田翔の正体

整と対比する我路の姿

 犬堂愛珠を殺害した犯人が判明したあと、整は我路に家に遊びに来てくれるか問う。整は自身のことをうざいと言わない、珍しい存在として我路を特別視しているようだ。

 そんな整と我路を比べると、それぞれの髪形がパーマとストレートである点や、ふたりは12星座において対極な関係である魚座と乙女座である点など、対比する要素がいくつか見つかる。

 人々の“苦悩”を整えるかのようにおしゃべりを行う整、そして姉の死にまつわる真実を知るために我が路を行く我路。そんなふたりの姿も対照的に映る(自分の思うまま話し続ける整の姿も我が路を行く姿として捉えることはできるが……)。

 ドラマ第3話の最後には整と我路が道端で再会する、未来のワンシーンが放送された。本作の最新刊にあたる第10巻(2022年1月31日現在)のエピソードにおいて、ドラマで見られた道端でふたりが再会するシーンは描かれていない。また原作では犬堂愛珠は我路の姉であったが、ドラマでは妹という設定になっている。整が足を運ぼうとする「印象派展」の開催地も広島県から大阪府に変更された。

 事件の真相を予想したり、雑学を交えた整のおしゃべりに耳を傾けたりなど、幅広い層の視聴者からの反響を呼んでいるドラマ『ミステリと言う勿れ』。原作漫画のファンにとっても予測のできない展開を楽しむことのできるドラマとなっているはずだ。

 

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