“作画の神”小畑健がいま『DEATH NOTE』夜神月を描くと? ジャンプチャンネルで伝えた圧倒的力量
「週刊少年ジャンプ」の作品を中心に、最新情報&コンテンツを公開しているYouTubeチャンネル「ジャンプチャンネル」。同チャンネルで1月5日、漫画家・小畑健が代表作のひとつ『DEATH NOTE』の主人公・夜神月を描く動画が公開された。
小畑健といえばもちろん、前出の『DEATH NOTE』のほか、『ヒカルの碁』や『バクマン。』、『プラチナエンド』などの作画で知られる人気漫画家だ。「画力の高い漫画家」の代名詞的存在であり、国内外に多くのファンを抱える。2007年には、小説『人間失格』(太宰治/集英社文庫)の表紙イラストを手がけ、“ジャケ買い”のような形で異例の売り上げを記録したことも話題になった。現在は「ジャンプSQ.」にて、お笑いをテーマにした青春漫画『ショーハショーテン!』を連載中だ。
そんな“新世界の神”ならぬ“作画の神”・小畑健が、実際に人気キャラクター・夜神月を描く様子が見られるというのは、漫画ファンにとって貴重な機会だ。鉛筆での下書きからペン入れ、彩色から仕上げに至るまで、早送りも交えながらの動画だが、迷いなく走るペン、手描きの温かみはありながら、デジタル処理されたアニメ版と比較しても美麗に見える彩色の技術など、その力量が否応なく伝わるものになっている。あっという間の15分間だ。
デスノートを片手に、自信やプライドがにじみ出る一方で、どこか物憂げにも見える、夜神月の表情。背景には、好物のりんごを持ちながら、無機質に遠くを見つめる死神・リュークが描かれ、原作ファンを喜ばせている。『DEATH NOTE』はもともと海外にもファンが多かったなかで、2017年には動画配信サービス・Netflixにて、アメリカ・カナダで撮影されたオリジナル映画『Death Note/デスノート』が公開されており、さらに国際的に認知度を高めていた。動画コメント欄には海外からの声も多く届いており、「obata is an art god」とのコメントも寄せられている。
ちなみに、ジャンプチャンネルで作画風景が見られるのは、小畑健だけではない。『ONE PIECE』の尾田栄一郎が描くルフィ&チョッパー、『るろうに剣心』の和月伸宏が描く緋村剣心、『銀魂』の空知英秋が描く坂田銀時、『To LOVEる-とらぶる-』の矢吹健太郎が描くララ、『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平が描く“デク”こと緑谷出久など、お馴染みのキャラクターに命が吹き込まれていく様子が公開されており、それぞれのタッチの違いに注目してみるのもいいだろう。
各種SNSやアプリの隆盛により、漫画作品の発表の場が飛躍的に増え、それだけに漫画家を目指すクリエイターも増加している昨今。YouTube上では、漫画やイラストの添削動画や解説動画が人気を博しているが、プロ中のプロの作画風景は、また違った学びを与えてくれそうだ。