『DEATH NOTE』『東京喰種』『HUNTER×HUNTER』……闇堕ちした主人公、一番ダークなのは?

図らずも闇堕ちしてしまった主人公4選

 味方サイドのキャラクターが、ショッキングな出来事を体験し、ダークサイドに堕ちる「闇堕ち」。闇堕ちは正義感が強く心優しいキャラであればあるほどその影響は大きく、作品にスパイスを効かせる。そして闇堕ちは常に作品の中心にいるはずの主人公にも、縁遠いものではない。漫画界には主人公であるにも関わらず闇堕ちしてしまったキャラクターが、数多く存在するのだ。そこで本稿では魅力溢れる闇堕ち主人公を、4人厳選して紹介していく。

夜神月/『DEATH NOTE』

『DEATH NOTE』1巻(集英社)

 累計発行部数3000万部を突破し、映画化やドラマ化など様々なメディアミックスが為された『DEATH NOTE』。本作の主人公である夜神月(やがみライト)は、闇堕ち主人公の代表格と言っても差し支えないだろう。

 高校生の夜神月は真面目な優等生だ。容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群、周りの凡人を見下す節はあるが、警察庁幹部の父譲りの正義感を持つ少年だった。そんな月はある日、“死神のノート”と説明が記された「DEATH NOTE」を拾う。すぐにそのノートが名前を書いた人間を死に至らしめる“本物”であると気付く月。こうして月は悪人を私刑によって罰し、自身が「新世界の神」となることを高らかと宣言する。

 最初は歪んだ正義感によって活動していた月だったが、徐々に眠っていたプライドや自己顕示欲の高さが露呈していく。そして自分の保身のためであれば善人であれ冷酷に殺すようになる月。そうなってからの彼には、宿敵の死を前に悦びに浸る姿なども描かれた。月はDEATH NOTEを拾ったことにより、正義感溢れる優秀な少年から大量殺人者まで身を落としたのだ。

金木研/『東京喰種トーキョーグール』

『東京喰種トーキョーグール』1巻(集英社)

 「となりのヤングジャンプ」で2021年5月から連載を開始した『超人X』で話題の石田スイの代表作『東京喰種トーキョーグール』。本作の主人公、金木研は元々文学好きの心優しい平凡な大学生だった。しかしある事件がきっかけで、金木は「人間を喰らって生きている怪物」である喰種の臓器を移植されてしまう。そんな序章から闇堕ち要素満載の金木だが、作品内で彼の外見のみならず人格まで変えてしまう事件が起こる。

 仲間を逃す代わりとして喰種組織「アオギリの樹」のヤモリに捕縛された金木。そんな金木を待っていたのは想像を絶する苦痛を伴う拷問の数々だった。無限と感じるほど幾度となく手足の指は捻じ切られ、耳に巨大なムカデを入れられる。極め付けに自身の身を挺して逃したはずの親子を目の前で殺された金木は、ストレスで髪の色素も抜け落ち遂に壊れてしまった。そして精神世界の中で、金木はもう2度と仲間を失わないために、身体に眠る因縁の喰種を喰らってみせる。そして喰種と人間の間で悩んでいた自分とは決別し、金木は残虐性を心に宿したのだった。

 この一件以降金木の人格は大きく変化することになる。仲間を傷つけた敵を半殺しにするとして、文字通り「人体全ての骨の半分である103本の骨を折る」という暴挙に出た彼には、昔の心優しい青年の面影はなかった。

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