2022年1月アニメ化の『殺し愛』 殺し屋同士の愛と狂気を描いたサスペンス漫画がすごい

『殺し愛』アニメ化に寄せて

大人も楽しめるアニメとしても期待大

 『殺し愛』は月刊コミックジーンで連載中。ジャンルとしては”少女が読む少年漫画雑誌”である。殺し屋同士のサスペンスがテーマであり、ラブストーリーよりも迫力あるアクションやドラマチックな展開が多く、かと思えばゆるいコメディタッチで笑わせてくれるところもある。ハラハラドキドキでテンポが良く、読む手が止まらない。読み進めるごとにのめり込んでいく、面白さが増していく。大人も楽しめるアニメとしても期待大だ。

 個人的に好きなシーンを紹介する。数あるリャンハのアクションシーンで、ギリギリまで敵に近づき銃口を顎の下や背中、耳下に押し付けて撃つシーンがある。なにそのゼロ距離……(脳幹や心臓など急所を狙っている?)。そこまでリスクを冒してでも確実に殺す間合いに入り込めるの、興奮しかない。アニメ映像でもぜひ拝みたいとこっそり思っている。

 また、単行本には『シャトーサンガ顔面蒼白ニナルアオリランキング』なるページがある。アオリとは雑誌掲載時、扉ページなどに入っている文章のことで、担当さんが考えてくれているらしい。その一文がなかなかにクサい(クサいほどいいらしい?)ということで、このランキングは読者にも好評らしい。アニメでも触れてくれるだろうか……(笑)。ちなみに筆者の好きなアオリはこちら。

「僕の愛ごと殺してくれる?」(第31話扉)←あれ?フラグか?(笑)

「この雨で流すには 僕の心は熱すぎる。」(第19話扉)←この扉絵も最高に好き。

 切迫感のある展開が続きながらも、ユーモアある仲間たち、そしてゆっくりと信頼を築き、今後の展開が気になる2人の男女の物語。アニメではシャトーはCV大西沙織さん、リャンハはCV下野紘さんの声で聞けるとか……最高か。アニメ放送日がいまから待ち遠しい。

『殺し愛』1~11巻(MFコミックス ジーンシリーズ)
作者:Fe
出版社:KADOKAWA
アニメ公式サイト
https://love-of-kill.com/

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