女子高生×霊能力漫画『見える子ちゃん』に衝撃展開? 読者を没入させる魅力を考察
このように、主要登場人物3人はお弁当を食べたり、街に寄り道をしたり、共に行動していることが多いにも関わらず、見えているものが全く違う。それぞれの視点から見ると、違う世界が描かれているレベルだ。例えば、ドーナツ屋のホラー屋敷の回。みこは普段霊が見えても徹底的に無視しているため、ストレスを発散するために叫び、ハナは単純にホラーが苦手なため絶叫、ユリアは欧米タイプの物理的なホラーに驚いている。同じホラー屋敷でも、日常的に見えているものの違いで反応も三者三様なのである。
さらに、単行本4巻以降徐々にバトル漫画のような要素も加わってきている。キーパーソンは「下町のゴッドマザー」こと霊能力者のタケダミツエ。登場した頃こそ、街のインチキ霊能力者でモブキャラのように見えていたが、彼女とその元弟子である神童ロム、ゴッドマザーの師匠である岡トワ子が登場し、3人の過去も徐々に明らかになってきている。そこに人並み外れた“見える力”を持つみこが巻き込まれ、“山の神様”と対峙していくのだが戦闘(?)シーンのスピード感はかなりすごい。この先、人並み外れた“生命オーラ”を持つハナもストーリーに大きく関わり、まだまだ面白くなっていく予感だ。
アニメでは、まだストーリーの序盤。『見える子ちゃん』の魅力どっぷり浸かってみたい方は、ぜひ単行本も併せてチェックしてみてはいかがだろうか。