『HUNTER×HUNTER』選挙編で張られた伏線とは? 連載再開に向けてポイントをおさらい
パリストン=ヒルのキレ者っぷり
ハンター協会の副会長である、パリストン=ヒル。いつも笑顔を浮かべている好青年に見えるが、飄々としており腹の底が見えない掴みどころのない人物だ。そんなパリストンは頭がキレ、先を読む力に非常に長けている。その能力を活かし、状況を引っ掻き回すのはお手の物。当事者にとってはたまったものではないが、このパリストンの撹乱があったからこそ選挙編が盛り上がったといっても過言ではない。
パリストンは選挙に勝って会長の座を手に入れることが目的ではなく、遊ぶことが目的であった。次のハンター試験日まで遊び続けられるようあの手この手を尽くして立ち回り、選挙に決着がつかないようにしていたのである。中でも選挙が始まる前、ジンが会長に立候補した時からゴンが回復をしてハンター協会本部に来ることを予想していたのは脱帽である。
結局はこの選挙の攻防戦自体がネテロ会長への弔いだったようで、静かに涙を見せていたパリストン。会長に就任するも同時に辞任をしてチードルに会長の座を譲ったり、その後はジンと同じくビヨンド=ネテロの陣営に加わっている。暗黒大陸編では歪んだ内面を吐露するセリフも度々出てきており、さらに深堀りされていきそうなキャラクターだ。敵となるか、味方となるか、現時点では読めないが、大きくストーリーに関わってくる人物の一人になるだろう。
こう振り返ると、選挙編は暗黒大陸編につながる重要パートであることがわかる。連載が再開するまでの間、テレビアニメととともに選挙編をおさらいしておくのも良いのではないだろうか。