【漫画】もしも接客業で「誠意を見せろ」と言われたら? とある携帯ショップ店員の対応を描いた漫画に反響

「誠意」を自分なりに考え直してみたかった

ーーご自身のTwitterにアップされた『誠意』について自分なりに考える話 が大きな反響を呼んでいますが、今回の反響を受けての感想をお聞かせください。

みれ:今まで自分の作品をSNSやメディアにあまり出してこなかったので、今回の作品に送られてきた沢山の感想やいいね、RTに驚いています!

 また、たくさんの業種の方から共感の声をいただいたのですが、その中に作品とご自身の体験が重なって感動した...というような感想があって、それがとても印象的でした。そういった感想を聞くと、私もこの作品を描いて良かったなと思います。

ーーTwitterでは「クニエ漫画グランプリ」というマンガ賞に応募した時の作品だと説明されていましたが、数ある募集テーマの中から「誠意」を選んだ理由について詳しく教えてください。 

みれ:仲間、貢献など、ある程度自分の言葉で説明できるテーマが多い中で、私は「誠意」だけはどういうものなのかうまく説明できなかったんです。だからこそ「誠意」を自分なりにもう一度考え直してみようと思って選びました。

大事なのは主人公が自分で自分の答えを見つけること

ーー「誠意」という難しいテーマを描くにあたり、特に意識した点はありますか?

みれ:「誠意」という言葉が、お叱りを受けて謝罪をする時に使うというイメージが強いので、読者の方には違う方向...。例えば、真心や人との繋がりといった温かなイメージでの「誠意」を感じ取っていただけるようにしようと意識しました。

 また作中で、主人公が自分で自分の答えを見つけることを大事にしたかったので、主人公がどのようにして自分の答えを導き出すのかという一連の流れを丁寧に描きました。

 まずは「誠意ってなんなんだろう」という問題定義や一般論から始めて、主人公が「誠意」の意味をネットで検索したりして頭を悩ませながらも最終的には自分で答えを見つける...という構成にしたのですが、誰かに「誠意」とはこういうものだ!と言われて納得するのではなく、自分なりの「誠意」を見つけるところに注目してほしいです。

ーー主人公が自分なりの答えを出すラストは思わずグッと来るものがありました。

みれ:人それぞれの考え方があると思うので、この作品を通して読者の方が主人公と同じように自分なりの「誠意」について考えて、答えを見つけていただけたら嬉しいです。

読者の方が自分なりの答えを見つけられる漫画を

ーーみれさんは今後どのような作品を描いていきたいですか?

みれ:作品を作る上で一番重視していることが、人に言えない悩みや葛藤を抱えている主人公たちが考え抜いて自分なりの答えを見つける...という流れです。なので、同じような悩みを持つ読者の方々が、私の漫画を通して自分なりの答えを見つけられる、そんな漫画をこれからも描いていきたいと思っています。

■関連情報
みれさんは現在、コミチとcomicoのコラボ企画による新連載の準備中。気になる最新情報はみれさんのTwitterをチェック!
Twitter:https://twitter.com/mire_jp

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