『ONE PIECE』ゾロ、出生の秘密がいよいよ明らかに? ワンピ研究家が考察

『ONE PIECE』ゾロの秘密

 ワノ国編が佳境を迎えて、さらなる盛り上がりを見せている『ONE PIECE』。壮大な物語は、緻密に張り巡らされた伏線が回収されつつあり、「週刊少年ジャンプ」に最新話が掲載されるたびに大きな話題となっているが、ここにきて連載初期から登場しているロロノア・ゾロの出生の秘密が明らかになりつつあり、ますます目が離せない状況だ。

 「週刊少年ジャンプ」2021年40号に掲載された1024話「某(なにがし)」で描かれた、ゾロと血縁関係があると見られる剣豪のエピソードに、胸が熱くなった読者も少なくないだろう。ゾロがワノ国と深い関係を持つキャラクターだったと思われることについて、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞いた。

「ゾロの出生にワノ国が関係しているであろうことは、かねてより匂わされてきましたが、それにしても今になってゾロのルーツが掘り下げられたことには驚かざるを得ませんでした。ゾロの出身地である東の海のシモツキ村が、ワノ国の霜月家をルーツとしていたことが判明し、やはりゾロは大剣豪の血筋だったということなのかもしれません。ゾロの祖先と見られる人物ーーおそらくは霜月牛マルーーの背中に、ゾロの師匠であるコウシロウの一心道場と同じ家紋があったのも感慨深いです。彼が使った技も、ゾロの“鬼斬り”に似ていましたね」

 現在、ゾロが使っている刀も、すべてワノ国由来だったことが明らかになっている。

「コウシロウの娘であるくいなの形見で、三刀流で口にくわえている和道一文字は、くいなの祖父である名工・霜月コウ三郎が打ったものです。三代鬼徹は天狗山飛徹が打ったものですし、スリラーバークでリューマと戦い手に入れた秋水もワノ国製です。そう考えると、リューマとの戦いは実は祖先との戦いだったわけで、連載当初とはまた違った読み方ができます。秋水の代わりに手に入れた、光月おでんのかつての愛刀の閻魔も、霜月コウ三郎の作品でした。どの刀も、大剣豪となるゾロが手にするに相応しい名刀と言えるでしょう」

 しかし、はじめてゾロの過去エピソードが描かれたのは、『ONE PIECE』の連載が開始してから間もない頃だった。作者の尾田栄一郎氏は、やはり当初よりこの設定を構想していたのだろうか。

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