マイキー&ドラケン、武道&直人、場地&千冬……『東京卍リベンジャーズ』激アツなコンビを考察
今、最もアツい漫画と言っても過言ではない『東京卍リベンジャーズ』。多くのキャラクターが登場して読者を魅了しているが、『東京卍リベンジャーズ』の面白さのひとつがキャラクター同士の人間模様だ。特に、心が揺さぶられるような関係性を見せるコンビも少なくない。そこで注目したいコンビをいくつかピックアップしてみたい。
※本稿は『東京卍リベンジャーズ』のネタバレを含みます。
マイキー&ドラケン
やはり『東京リベンジャーズ』を語る上で欠かせないのが、東京卍會の2トップである佐野万次郎(マイキー)と龍宮寺堅(ドラケン)のコンビだろう。ひと目見ただけでわかる高いカリスマ性を持って東京卍會を率いる総長のマイキーと、マイキーの良き理解者であり、右腕的存在として副総長を務めるドラケン。2人とも圧倒的なケンカの強さを持っており、周りの不良たちが憧れる存在だ。そんな2人の間には友情以上の絆があるように感じる。
マイキーとドラケンの出会いは小学5年生の頃。マイキーが中学生を一瞬で蹴り倒し、「オレの友達になれ! ケンチン!」とドラケンに笑顔を向けたことから2人の関係性は始まっている。それ以降、2人は常に行動を共にしてきた。ドラケンはマイキーへ「マイキーがいれば負けない」という絶対的な信頼を、マイキーは自分の精神的な脆さをドラケンが支えてくれていると信頼を寄せ、絆を築いてきた。何かとマイキーの世話に手を焼きながらもマイキーに向かってくる敵をドラケンが遠ざけているシーンや、「8・3抗争」前病院でドラケンが「下げる頭持ってなくてもいい 人を想う“心”は持て」と諭した際などに「ケンチンが居てよかった」とマイキーが言ったことからも、その絆が伝わってくる。
現在、本誌でもマイキーを救うためにドラケンと花垣武道がタッグを組んで抗争に参加しようとしている。何年経っても、環境が変わっても、絆は変わらずあると感じざるを得ないコンビだ。
武道&直人
武道がタイムリープをするためのトリガーとなっている橘直人。武道にとって中学時代の恋人であり、直人にとっては姉である橘日向の命を救うため、あの手この手で過去を変え、現代の悲惨な事件を阻止しようと奮闘する。はじめこそ直人は武道を頼りなく思っていたが、真っすぐで決して心が折れない武道の姿を見て、徐々に信頼関係が出来上がっていく。危ない目にも多々あってきたが、幾度となくタイムリープを繰り返して日向が殺されない現代を手に入れられたのも、この2人だから成せたことだろう。
直人の刑事としての情報収集力と過去で何をすべきかの綿密な計画力、武道の何が何でもミッションを達成するという強い心と周囲の人間を驚かせる実直さ、どれが欠けていても日向を救うことはできなかったはずだ。2人の強い思いが合ったからこその奇跡だ。実際のところ一緒に行動するシーンは多くないが、心に秘める熱い情熱という共通点で繋がっているように感じるコンビである。
場地&千冬
9月6日放送回のアニメで終わりを迎えた「血のハロウィン」。この抗争で確固たる絆を見せたのが、東京卍會の元壱番隊隊長だった場地圭介と副隊長である松野千冬のコンビだ。中学1年の頃、入学早々上級生に喧嘩で勝ち、「オレ敬語使えねーんだよ オレが一番偉いから」と言ってのける手のつけられない不良だった千冬。一方の場地は留年をしていたが、「オフクロが泣く」という理由で七三分け&眼鏡というガリ勉スタイルを貫いていた。そんな場地が気になって仕方がない千冬は漢字を教えるなどして場地と交流し始めたが、そんな矢先、暴走族チームに奇襲をかけられてしまう。多勢に無勢でピンチを迎えていた千冬を助けた場地は、一人で敵を倒してしまう。その姿を見た千冬は初めて敬語を使い、「この人に付いていく」とリスペクトを向けたのであった。
それ以降、何があっても場地を信じ、付いてきた千冬。場地が「芭流覇羅」に入って潜入調査するために殴られ続けても抵抗せず、「血のハロウィン」で武道に「一緒に場地君止めんぞ!」と言われても「だめだ、俺は場地さんを殴れねえ」と動かず……。場地もその気持ちを汲んでか、最期に「ありがとな」という言葉を残していた。そんな2人の強い絆は作品きっての感動ポイントではないだろうか。