『ガラスの仮面』速水真澄の“嫉妬”エピソード3選! マヤが気付かないのが不思議なほどバレバレの恋心

『ガラスの仮面』速水真澄の嫉妬エピソード3選

マヤと桜小路優のツーショット写真を見て激しく動揺(42巻)

 マヤは、自分が立つ舞台が上演されるたびに紫のバラを贈ってくれる「紫のバラの人」が真澄だと気づき、恋心を抱き始める。しかし真澄は仕事柄断れない縁談が進み、鷹宮紫織(たかみや・しおり)との婚約パーティーが開かれた。

 失恋したと思い込んだマヤは元気をなくす。そんなマヤを連れ出したのが優だった。いとこの家へ連れて行き、相思相愛のカップルのように二人ははしゃぐ。

 その後も優がバイクでマヤを送ったり、一緒に食事をしたりして、優の気持ちは高まっていく。稽古の合間に携帯電話で撮影されたマヤと自分の写真を見つめ、優は頬を染めながら携帯に映った写真にキスをする。

 ちなみにガラケーが『ガラスの仮面』に登場したのは42巻(2004年)が初めてである。「序盤は黒電話だったのに」と多くの読者が驚愕した。なお、47巻(2011年)ではスマートフォンも出てくる。

 ここまでで、もうツッコミどころ満載なのだが、優の携帯の写真をひそかに真澄に送る男がいた。彼は聖唐人(ひじり・からと)、真澄の影武者のように裏の仕事をしている青年だ。

 42巻は、コーヒーカップを落とし、たくさんのマヤと優のツーショット写真を社長室の床にばらまいて、窓の外を見ながら煙草を吸う真澄の姿で終わる。青ざめていて、明らかに動揺している。

他にもたくさんある速水真澄の嫉妬シーン

 今や速水真澄の嫉妬する姿は、『ガラスの仮面』の見どころのひとつである。マヤへの愛情の深さを示すシーンでもあり、読みながら心をときめかせる読者もいれば、ギャグとしてとらえる読者もいる。いろいろな角度から楽しむことができる真澄の嫉妬シーンは、1巻から追っていくとまだまだある。『ガラスの仮面』を読んだことがある人も、もう一度振り返ると新しい読み方ができることに気づくだろう。

■書籍情報
『ガラスの仮面(9)』
美内すずえ 著
定価:472円(税込)
出版社:白泉社

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