【ネタバレあり】動機が悲しすぎる……『金田一少年の事件簿』で心に残る切ない事件&犯人3選

·「オペラ座館 新たなる殺人」能条光三郎

 ビックリするほど殺人事件が起きるオペラ座館を舞台にしたエピソード。劇団俳優の能条光三郎 には、同じ劇団の女優であり元婚約者の黒沢美歌がいた。ただ、能条を「恋人にしたい」と思った女優・真上寺聖子が、同じ劇団員の緑川と滝沢に美歌を“襲うよう”けしかける。さらには、その様子をビデオカメラにおさめられ、精神的に追い詰められた美歌は自ら命を絶ってしまう。

 能条は美歌の自殺の原因を知り、すぐに復讐しようと思い立つ。しかし、それでは美歌の恥辱が映ったビデオカメラを他の誰かに見られる可能性があり、あえて真上寺聖子の恋人として近づき、ビデオカメラのあり方を探すため、何年もファントムの仮面を被り、その機会を狙うのだった……。

 能条はイケメン、高圧的、女癖最悪など、いかにも2~3人目くらいに殺されそうな男性だった。しかし、その正体は悲しすぎる過去を持った“2代目ファントム”だったことに驚いた。

 この記事を書くにあたり、いろいろエピソードを思い返していると、自分と同性である男性の犯人に感情移入しやすいことが分かった。もちろん、男女問わず切ないエピソードは多くあるので、また時期を見て取り上げたい。

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