エースは最高のお兄ちゃん? 『ONE PIECE』キャラで考える理想の家族

『ONE PIECE』キャラで考える理想の家族

兄/ポートガス・D・エース(アラバスタ編)

『ONE PIECE』18巻(集英社)

 『ONE PIECE』で兄と言えば、誰もが思い浮かべる火拳のエース。彼もまたアラバスタ編の初登場時に麦わらの一味に挨拶をしたりと、立派な兄として描かれていた。兄といえば、喧嘩もするけど結局は面倒を見てくれるポジション。過去にルフィと初対面を果たした際も、エースは最初ルフィを冷たくあしらっていた。しかしルフィが自分を必要としていると知った後は、ルフィを弟として可愛がっていた。また自身の海賊団が白ひげ海賊団に返り討ちにされた際は、自分が犠牲になることで部下を逃がそうとする描写もある。弱い部分もあり喧嘩もするが、大切なものを守るためなら自己犠牲も厭わないエース。自分と共に成長していく兄としては、これ以上のキャラクターはいないだろう。

姉/ヴィンスモーク・レイジュ(ホールケーキアイランド編)

『ONE PIECE』85巻(集英社)

 擬似理想の家族の最後のピースとなるのが、サンジの頼れる姉であるヴィンスモーク・レイジュである。ジャッジが率いる科学戦闘部隊「ジェルマ66」の幹部であり、血統因子の操作により超人的な戦闘力を誇るレイジュ。しかし彼女は生まれながらに憐れみや悲しみなどの感情が欠落している他兄弟とは違い、慈愛に溢れる人物として描かれた。兄達にいじめられ傷ついたサンジを、こっそりと手当てするレイジュ。失敗作として囚われていたサンジに「海は広い! いつか必ず優しい人たちに会えるから! 走れ! 振り返るな!」と、世界に飛び出す背中を押したのも彼女だ。またホールケーキアイランド編にてサンジが戻って来た際も、彼女は裏で弟を支える働きを見せる。優しく思いやりに溢れ、時には逞しく弟を守るレイジュ。その姿はまさに「頼れる姉」そのものだった。

 もちろん家族という形には、良い部分もあれば悪いこともあるだろう。しかしこの家族と共に生活していれば、賑やかで楽しい生活が送れることは間違いない。今や累計発行部数も4億8000万部を越え、単行本の巻数も100巻に差し迫る『ONE PIECE』。ぜひ妄想に耽りながら、様々な方法で本作を楽しんで欲しい。

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