OKAMOTO’S オカモトショウ連載「月刊オカモトショウ」第2回:地動説を証明する人々を描く『チ。—地球の運動について—』
ーーでは最後に本作のお気に入りのセリフのご紹介をお願いします!
「不思議だ。ずっと前と同じ空(もの)を見てるのに、少し前からまるで違く見える」
「だろうな。きっとそれが何かを知るということだ」(3巻157p)
ショウ:何かを知ることで、それまでまったく違うように感じることって、本当にありますからね。音楽で言えば、全然良さがわからなかった「ペット・サウンズ」(ザ・ビーチ・ボーイズ)が、あるとき急に「めちゃくちゃ良い!」と感じるようになったり。最初はわからなくても、「ここには何かありそうだ」と思ったら、がんばってやり続けることって大事ですよね」
『チ。—地球の運動について—』を読みながら聴きたい名盤をオカモトショウがPICK UP!
「Everything Now」(2017年)
カナダのインディー系ロックバンド、Arcade Fireの4thアルバム。
ダフト・パンクのトーマ・バンガルテル、パルプのスティーヴ・マッキー、ポーティスヘッドのジェフ・バーロウらが共同プロデューサーとして参加し、ダンス・ミュージック的表現を大胆に取り入れている。
ショウ:タイトル曲の「Everything」はアバっぽいディスコナンバーなんだけど、歌詞が『チ。—地球の運動について—』にピッタリなんですよ。“君の頭は全て/今まで読んできたもので埋められてる”というインターネット時代を皮肉ってるようなフレーズもあるんだけど、同時に“もう、それなしでは生きていけない”と心が動いた瞬間も歌われてて。ぜひ歌詞を見ながら聴いてみてください!