「こち亀」本田速人の恐るべしギャップ 超強気なバイク乗り・本田の心優しい一面を検証

「こち亀」本田速人の恐るべしギャップを検証

マラソンの先導車で友人を応援

 東京都市マラソンの先導をすることになった本田は、レースに出場する鮫島と再開する。彼は暴走族時代の同僚で、マラソンランナーとしての力を評価され企業に就職したものの、怪我で辞職していたのだった。

 30キロ地点までトップを走っていた鮫島だが、古傷が傷み、止まってしまう。ここで本田がバイクの上から「俺達2人は這い上がってきたんだろうが。忘れたのか鮫島」と声をかけ励ます。すると鮫島は逆方向へと走り出し、最下位の選手に声をかけ、走り方をアドバイスし始める。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』159巻(集英社)

 結局、最下位の選手はアドバイスのおかげで1人、2人と選手追い抜き、鮫島とともに完走する。レース後、「自分の足はもうダメ」と絶望する鮫島に、企業のマラソン部の監督らしき人物が「うちの会社に来てほしい。コーチとして指導してほしい」と声をかける。そんな様子に本田は「新たなスタートだ、鮫島。ゴールはまだまだ先だぜ」とエールを送った。(159巻)

 バイクに乗っていたため攻撃モードの本田だったが、それでもランナーとして頑張る暴走族仲間を励ます優しさを持っていた。人格が変わったとしても、心のなかに持つ優しさは、変わっていないのだ。

心の優しさが人気の秘密

 本田というと、極端に気弱な普段と、超強気なバイク上のギャップばかりが取り上げられがちだが、実は心優しいエピソードもかなり多い。二重人格だけではなく、心優しい一面を持っていることが、愛されキャラとなった一番の要因なのかもしれない。

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