「こち亀」中川は壊れるとヤバい! 全裸モノマネから拳銃乱射まで、失態を振り返る
両津を角刈り呼ばわりしてキレる
両津の3月3日の誕生日にローリンクルストトンズのコンサート、「先輩のあの人に会いたい人No1」ロバート李監督との対談、東京ドームのライブステージで若い女性のエキストラに超一流のバックバンドを従えて歌う、夕食にトッププロの美食会など、晴れの舞台を用意した中川。
麗子に豪華な誕生イベントを用意した理由を聞かれ、「先輩が突然いなくなる夢を見てね。短すぎるけど、もっと大切にしなければいけないと思ったんだ」と説明。そして中川は3年前から企画し、やっと舞台やアーティストのスケジュールが合ったのだと話す。舞台を揃えた中川は、麗子から両津が1日前に大阪へ結婚式にでかけたことを告げられ、「なんで前日に大阪に行くんだよ」と頭を抱える。さらに「新幹線が止まるかもしれない。雪や地震に物凄く弱い」と取り乱し、大阪からのヘリコプターを用意させる。
不安が拭い去れない中川は高速バスとバイクも手配。そんな中川をよそに結婚式を終えた両津は、博多行の新幹線に乗り込み居眠りしてしまい、東京ではなく博多駅に行ってしまう。東京着の新幹線に両津が乗っていないことを電話で告げられた中川は受話器を投げ捨て、「スケジュールを押さえるのはミュージシャンではなく先輩だった」と嘆き、教訓として書き留め、「身体にGPSを埋め込んでおけばよかった」と怒る。
両津は鹿児島中央駅に行ってしまい、中川は行方がつかめず。誕生イベントを中止するわけには行かないだけに、「信頼の問題だ。二度と手に入らない」と話し、「どこにいるんだよ角刈り。3年間の苦労がパアになるだろうが」と両津を角刈り呼ばわりして取り乱した。
結局両津は誕生日当日も鹿児島から東京に戻る飛行機にトラブルが発生してしまい、帰京できず。誕生イベントには代理の「角刈り」が参加し、両津が東京に戻ってきたのは4日だった。怒りが頂点に達したであろう中川は、「あの日の記憶が殆どない」と、苦笑いを浮かべた。(193巻)
両津への想いを込めた誕生日イベントを3年前から用意したにもかかわらず、本人がどこかへ行ってしまい取り乱した中川。その気持ちは十分理解できるが、かなり強烈なものだった。
拳銃乱射
大阪府警通天閣署別館に異動になった中川。御堂春に迎えられ、上機嫌の中川は徐々に通天閣署別館に染まっていく。酒で祝う習慣のある通天閣署別館で毎日のように安酒を飲まされた中川はすっかり人が変わる。両津曰く、「安酒に耐性がない」とのことで、人が変わってしまったのだ。
振り込め詐欺集団の摘発に向かうことになると、44マグナムに口に入れた酒を吹きかけ、「黙っちゃいねえぜ」と、拳銃を持ったままアジトに向かう中川。振り込め詐欺集団のビルに入ると「令状を見せろ」と言われるが、中川は「通天閣署はナニワのワイルド7と言われてるんじゃ。いちいち令状なんか持ってくるか、ボケ」と強行突破する。
さらに銃撃戦でもマムシトカゲ酒を飲み、ボスから「警官が酒飲んでる」と注意されると「やかましい。俺は注意されるのが大嫌いなんだ」と激怒し、銃口を突きつけ、殺そうとする。中川の常軌を逸した迫力に、詐欺集団のボスはすべてを白状した。その後東京に帰ってきた中川は、すっかり元の人間に。「中川すごかったなお前」と驚く両津に中川は「通天閣署の記憶がまったくない」と話した。(200巻)
元々拳銃好きの中川ではあったが、通天閣署の安酒に自分を失い、まるでギャングのようになってしまった。その壊れぶりは凄まじいものがあった。
中川の壊れ回にハズレなし?
普段は冷静な中川が壊れる回は、その意外性と破茶滅茶ぶりが凄まじいものになっている。是非、読み返してチェックしてみてほしい。