『呪術廻戦』特級呪術師・乙骨憂太の“優しい強さ”を考察 名台詞「失礼だな 純愛だよ」の魅力に迫る

『呪術廻戦』乙骨憂太の優しい強さを考察
呪術廻戦 1巻
『呪術廻戦』(1巻)

 『呪術廻戦』の前日譚である『東京都立呪術高等専門学校』(呪術廻戦0巻)の主人公・乙骨憂太が気になる。『東京都立呪術高等専門学校』ではその才能を惜しみなく発揮して夏油傑を倒したが、『呪術廻戦』本編にはまだほとんど登場していない。

 しかし、伏黒恵には「唯一手放しで尊敬できる人」、五条悟には「僕に並ぶ術師になる」、東堂葵には「俺はただコイツら(伏黒と釘崎野薔薇)が乙骨の代わり足りうるのかそれが知りたい」と言われており、周りから一目置かれる存在であるということは痛いほど伝わってくる。

 『東京都立呪術高等専門学校』では、もともといじめられっ子だった乙骨が、日本に4人しかいない特級呪術師になるというある種のサクセスストーリーが描かれている。もちろん努力と才能あってこそだが、乙骨はとにかく強い。

 彼は婚約者で幼馴染だった祈本里香に憑かれ、呪われた状態であった。里香は底なしの呪力を持っている特級過呪怨霊。乙骨はその呪力を使うことで無制限に術式をコピーできるという、チートな能力を持つ。

 里香が憑いている限り底なしの呪力を持っていると同義になるため、高専入学時点で特級呪術師となっているが、里香の力を借りずとも強いのが乙骨だ。例えば、襲ってきた夏油を攻撃するために刀に呪力を込めるが壊れてしまった際は、素手で夏油をぶん殴っている。さらに遊雲での攻撃を受けても、「大丈夫 慣れてきた」と言っていたほどだ。

 作中、禪院真希に体術の特訓を受けていたとはいえ、成長スピードの早さたるや尋常ではない。さらに反転術式で治療ができる様子や、日本三大怨霊の一人で超大物呪術師である菅原道真の子孫であることなども描かれており、特級呪術師であるのも納得の人物である。里香が解呪した後の詳細はまだ不明だが、本編での五条の口ぶりを鑑みると、力は大きく衰えてはいないのだろう。

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