『魔入りました!入間くん』が子どもから大人まで愛されるワケ 鈴木入間の視点で見る、未知の世界の面白さ
そこに登場したのが、入間である。クララは自分に近付いてくれる人に貢物をする癖があり、入間にも例外なくジュースにお菓子、ゲームまで分け与えていた。そのことに疑問を持った入間は、何をくれなくてもクララと遊びたい、と伝えて、二人は友達になったのだ。これを機にクララは、これまでに彼女を利用してきた者たちに拒否の姿勢を取った。入間はお人よしではあるが、しっかりとした信念を持ち自分なりの倫理を貫こうとしていることがこのエピソードに描かれている。入間はクラスメイトと関わり、彼らの成長に手を貸す中で、自身も成長していくキャラクターなのだ。
魔界はしばらく魔王の座が空いたままでいるのだが、予言書に示された魔王の姿は、入間のそれとうり二つだという。まだ明かされていない設定も多く、これからがますます楽しみな作品だ。
※記事初出時、本文および媒体名/版元名に誤りがありました。お詫びして訂正します。
■誉田優
フリーライター・記者。ドラえもんと共に育った生粋の漫画好き。
Twitter:@yu__honda
■書籍情報
『魔入りました!入間くん(17)』
西修 著
価格:本体454円+税
出版社:秋田書店
公式サイト