『ゴールデンカムイ』名コンビ・鯉登音之進と月島基の関係性 金塊争いでどう活躍する?

『ゴールデンカムイ』鯉登&月島コンビを考察

 『ゴールデンカムイ』244話(『週刊ヤングジャンプ』2020年28号)にて、ソフィア一向は小樽へと到着。久しぶりに岩息舞治(がんそくまいはる)の姿も見えるが、残念ながらスチェンカ(ロシア伝統の催し)をしている余裕など無さそうだ。

 一方、第七師団は着々と札幌へ近づいている。全員が同じ地へ集結するのも、時間の問題であろう。アシリパを探す人間達がいる以上、杉元らに安息は訪れない。

鯉登音之進と月島基の名コンビ

『ゴールデンカムイ(16)』表紙

 菊田と宇佐美というアンバランスなコンビが目に付く中、鯉登音之進(こいとおとのしん)と月島基(つきしまはじめ)の組み合わせはもはや定番となってしまった。正反対の二人だが作中の掛け合いは面白く、なぜか微笑ましく思えてしまう不思議な魅力を持っている。

 鶴見中尉を崇拝する鯉登は、二階堂や宇佐美と同じく熱狂的な信者だ。鶴見の写真を持ち歩く、彼を前にするとうまく話せないなど、まるで初恋の相手に取るような態度を見せている。だが少尉という立場なだけあって、決して凡庸な人物ではない。高い身体能力を持ち、戦いとなれば鋭い考察力を持つ有能な男なのだ。時折「キエエエッ!!」と奇声を発するのが玉にキズだが、冷静な一面も持ち合わせる実力の高い人物だ。

 月島に対してはやたらと子供っぽい顔も見せるが、普段とのギャップがたまらないというファンも多いと思われる。そんな鯉登と行動を共にする、あるいは面倒を見させられている(?)のが月島軍曹。鶴見中尉の側近で、常に落ち着いている真面目な青年である。個性派ぞろいの第七師団の中では常識人、言い換えれば「最も普通」な人物だ。その性格がゆえに振り回されていることも多いので、時々不憫に感じてしまう。

 しかしあの第七師団に在籍している以上、全くの“普通”とは言い切れないのが月島の特徴的な部分。狂信的な鯉登らとは違い、別の意味で鶴見を崇拝していると言っていいだろう。崇拝のカタチが異なっており、どこか崩れ落ちそうな危うささえ感じ取れる。

 あまり表情に出さない男だが、鯉登に鶴見の目的を説明した際の表情には人間の“色”が無かった。それはゾッと、背筋が冷たくなるような感覚を覚えてしまうほど。「鶴見劇場をかぶりつきで観たい、最後まで」と語る彼の胸中には、何が隠されているのだろうか? 下手すると熱狂的な信者よりも、一番恐ろしいのは月島なのかもしれないとさえ思ってしまう。

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