ドラマ版『映像研には手を出すな!』、原作ファンの評価は? 乃木坂46演じる3人娘の魅力
ファン待望の実写テレビドラマの放映がスタートした『映像研には手を出すな!』。アニメも高評価だったため、実写化は心配ではあったが、その心配を見事に裏切ってくれるデキであった。実写ドラマをみてこれほど事前の心配が杞憂であったと感じたことはない。無駄な時間を過ごしてしまった。
ドラマのデキはいかに? 乃木坂46の演じる「映像研」3人娘
さて、肝心のそのドラマ、「これは映画か?」と戸惑うくらいカッコいいスタートを切っている。地下水道をひた走る浅草氏、コインをもてあそぶ金森氏、そしてスーツ姿の男二人に追われる水崎氏。女子高生がアニメを作るドラマとは思えない始まりである。
そこから始まるドラマ本編では、記念すべき1話目の冒頭という貴重な時間をたっぷり割いて、芝浜高校が普通の高校とは違っているということを描いている。これからどんどん明らかになるこの高校独自の設定を、スムーズに視聴者に納得させるための布石であろう。その後、徐々に揃っていく3人娘。漫画を実写化する場合において、メインキャストがイメージと異なっていないかどうかは、ファンが最も気にするところであると考えられる。今回の映像研の3人娘、これは言ひとことで言ってしまうと魅力的すぎた。
しかしこれはキャスティングに苦言を呈しているわけでも、ディスっているわけでもない。素直に褒めている。この上なく魅力的な3人娘を生み出してくれたキャスト・スタッフには感謝の念しか湧いてこない。カリスマ読者モデルの水崎氏はさておいて、漫画ではコミカルなデフォルメで表現されることの多い浅草氏、そしてひょろりとやせ型で目つきの悪い金森氏をアイドルが演じると聞き、最初はそのギャップに違和感と失望感を抱いたものだった。だが、これが実際にドラマで演じられるとこの上なくしっくり来ている! 浅草氏の人見知りから来る挙動不審っぷりや、金森氏のシニカルなところが見事に表現されていて、元が美少女なのにちゃんと浅草氏と金森氏になっているのだ。アイドルだからと勝手に失望してすまなかった。本当に。素晴らしい浅草氏と金森氏を生み出してくれてありがとう。
ファンに一番近い「映像研」の世界。それがドラマだ
漫画からアニメ、そしてドラマとなった映像研。これらメディアミクスの中で、フェンににとっていちばん身近な世界はドラマだ。漫画やアニメと違い、屋上や視聴覚室、川に銭湯とこれらのすべては実際に視聴者と同じ現実の世界に存在しているものだ。その現実の世界にある舞台に3人娘がいる図を見ることで「私たちと同じ世界に映像研が生きている」と感じさせてくれる。そう、ファンがドラマに期待するものは「現実感」だ。