『呪術廻戦』心優しきヒーロー、虎杖悠仁の葛藤 「正しい死」の答えは見つかるのか?

『呪術廻戦』虎杖悠仁の葛藤

 『週刊少年ジャンプ』連載中の呪術バトル漫画『呪術廻戦』では現在、主人公・虎杖悠仁の師匠であり、最強の呪術師である五条悟を倒そうと、呪霊軍団が渋谷の街中を舞台に起こした総力戦“渋谷事変”が描かれている。本稿では、“渋谷事変”でも大きな鍵となっている主人公・虎杖悠仁を紹介したい。

 虎杖悠仁は、東京都立呪術高等専門学校(以下、高専)の1年生。身体能力はずば抜けて高く、砲丸投げは30m弱まで飛ばし、50m走は3秒で走れるとうわさされ、地上から校舎4階の窓に飛び込めるほど。

 悠仁はもともと呪力・術式を備えてはいなかった。しかし、呪霊とのはじめての闘いにて、封印されし特級呪物「両面宿儺の指」を飲みこみ、呪力を手にする。宿儺を受肉できる才能の持ち主ということで、最強呪術師・五条悟からは英才教育を受ける。

 肉弾戦の才能はピカイチで、得意技は“逕庭拳”。拳を当てた直後に呪力をぶつけ、一度の打撃で二度のインパクトを生み出せる。また、東堂葵との闘いで指導を受け、打撃と呪力の誤差を0.000001秒以内に抑えることで、通常の2.5乗の威力となる「黒閃」も撃てるようになった。

 不良っぽい見た目や腕っぷしの強さとは裏腹に、性格は心優しく繊細だ。悠仁は祖父の死以来「正しい死」について問い続け、また彼の遺言から、自分の知ってる人には正しく死んでほしいとの思いで呪霊祓いをおこなってきた。「正しい死」とは、悔いのない死であったのだろう。そのため、呪霊は退治するも人間を殺せずにいた。

 しかし、夏油傑の手下・真人との闘いではその想いが揺らぐ。映画の話題で意気投合して以来、心を許した呪術使いの吉野順平を、悠仁が高専に勧誘したところ、吉野は真人に殺されたのだ。悠仁は真人に対し、腹の底から「ブッ殺してやる」とすごんだ。

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