又吉直樹、西加奈子と新刊『人間』対談イベント開催「読んでもらえたらどう狂っているのかわかる」

又吉直樹、西加奈子と新刊『人間』対談イベント開催「読んでもらえたらどう狂っているのかわかる」

 芥川賞作家でお笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、最新刊『人間』(毎日新聞出版)の発売を記念し、直木賞作家の西加奈子との対談イベントを10月20日、東京都渋谷区の紀伊国屋サザンシアターで行った。「人間であること、人間を書くこと」をテーマに、訪れた約350人のファンの前で1時間45分に及ぶトークを繰り広げた。

 『人間』は又吉直樹の3作目の小説にして初の長編。昨年9月から今年5月まで毎日新聞夕刊で連載した作品を加筆修正したもので、漫画家の夢を諦めた38歳の男が主人公。青春時代の仲間から久々に連絡を受けたことで物語が展開し、夢を実現できなかった人間のその後を描く。

 イベント終了後に行われた囲み取材で又吉直樹は、本書への反響について、「自分の好きなものを書いたので、読者の方がどういう風に読むのか、不安もあった。いろんな読み方をしてくれていて、いろんな感想が返ってきているのが嬉しい」と回答。次回作については、「まだ書いていないけれど、こういう話を書きたいという気持ちはあって、それに関する資料を読んだりしている。2つくらい書きたいことがある」と意欲を見せた。また、「これまで3作を書いて、自分でも『ここまで書けた』という気持ちがある。割と自由に書けると思っているので、めちゃくちゃ笑える小説とか、めちゃくちゃ気持ち悪い小説とか、その時に書きたいものを書けたら」と今後の目標を語った。

 西加奈子に本書を「狂っている」と評されたことについては、「内容的にそういう部分が書かれていたりする。抑制できないとか、しないみたいなところはあるのかな、と。読んでもらえたら、どう狂っているのかはわかるように書いている」と語り、新聞での連載作品だったことについて質問が及ぶと、「意図的ではないけれど、小説で書いたことと新聞に書かれた現実が妙にリンクすることがあった。現実の世界と物語の世界が並走していて、たまに交わったり、違うようになったり。現実に起こっていることは物語にとってのもう一つの可能性で、現実にとっても物語はもう一つの可能性。そういうところが新聞で小説を書く面白さだと思った」と述べた。

 なお、西加奈子との対談の内容は近日、リアルサウンド ブックにて掲載する。

又吉直樹『人間』(毎日新聞出版)

■書籍情報
『人間』
又吉直樹 著
価格:本体1,400円+税
発売/発行:毎日新聞出版

 

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