特集:恐るべき作家ミシェル・ウエルベック
世界中で波紋を呼ぶ仏作家、ミシェル・ウエルベックは何を描こうとしているのか?
性的コンプレックスを持つ高校教師と天才分子生物学者の異父兄弟の運命を、人類の進化という壮大なテーマの中で描いたSF大作『素粒子』(1998年)、孤高の天才芸術家の生涯を明晰な芸術批評論を織り交ぜつつ描いたゴンクール賞受賞作『地図と領土』(2010年)、発表当日に奇しくもシャルリー・エブド襲撃事件が起こり、その後のイスラム教を巡る諸問題に重要な視座を与えた作品として注目を集めた近未来小説『服従』(2015年)など、世界を驚嘆させる作品を次々と発表してきた仏作家、ミシェル・ウエルベック。新刊『セロトニン』(河出書房新社)の刊行を受けて、リアルサウンド ブックではミシェル・ウエルベックの小説を読み解くヒントとなる識者たちのレビュー&インタビューを掲載する。(Photo Philippe Matsas(C)Flammarion)
ウエルベックは小説の初心に回帰するーー福嶋亮大の『セロトニン』評
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仏文学者・澤田 直が語る、ミシェル・ウエルベックの読み方「詩と批評が融合している」
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