木村拓哉はなぜ突然現れるのか? サプライズ企画から見える“不動のスター=キムタク”の2つの側面
いま、木村拓哉が改めて存在感を増している。
もちろんドラマ・映画や音楽面での活躍ということもある。だがそれだけではない。最近、さまざまな場面で木村は「突然現れる」ようになった。どっきり企画はテレビの定番ではあるが、サプライズでの登場がこれほど続くのも珍しい。しかもそのいずれもがインパクトたっぷりで、とても印象に残るものになっている。
昨年末放送された『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系/以下、『それスノ』)の特番はそのひとつ。有名曲の振り付けを完璧にコピーすることを競う人気企画「ダンスノ完コピレボリューション」でのこと。無事コーナーの収録が終了したかと思いきや、突然マイケル・ジャクソン「Beat It」のイントロがスタジオに響き渡る。意味がわからず戸惑うSnow Manメンバーやゲストの面々。そこにベルトコンベアに乗った木村が登場し、驚きと歓声に包まれる中、振り付けを完璧にコピーしてみせた。
timeleszの新メンバーオーディション『timelesz project -AUDITION-』(Netflix)でも、事前の予告なしにダンスレッスンの現場に登場。全員が呆気にとられる中、候補生だけでなく、審査に当たっていた菊池風磨、佐藤勝利、松島聡の3人にも、自らの経験を踏まえた助言を送った。事務所の現状を踏まえた候補者への感謝の言葉、スタッフや関係者への感謝の気持ちの大切さを説いた言葉には、多数のファンや視聴者から反響が寄せられた。
さらに、本日4月6日にスタートするSixTONESの冠番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系)の初回にもサプライズ出演することが発表されている。まさにサプライズ続きである。
しかもサプライズの相手は同じ事務所の後輩だけではない。『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系。以下、『モニタリング』)では、三代目 J SOUL BROTHERS(以下、三代目JSB)の東京ドーム公演に潜入した。ステージ上でフラッグを振ったり、裏方として移動ステージを押したり、サポートダンサーとして出演したり。だがライブ中ということもあり三代目JSBのメンバーにはまったく気づかれず、公演終了後に種明かしとなった。
芸能人ではない一般人へのサプライズ登場もある。同じく『モニタリング』でも、『グランメゾン東京』(TBS系)と木村の大ファンという女子高校生の学校に突然姿を現したことがあった。さらにYouTubeの自らのチャンネルでも「【木村さ〜〜ん!】『日本一の剣道部』に木村拓哉がドッキリ登場」と題し、高校の強豪剣道部をサプライズ訪問する企画もあった。
「キムタク」という存在は、もはやひとつのアイコンだ。1990年代から木村拓哉は時代を象徴する存在としてのポジションを維持している。驚異的な息の長さである。
だがそのポジションに甘んじているわけではない。一方で木村は「プレイヤーでありたい」という旨の発言を昔からよくしている。どのような仕事であれ自分はあくまで作品や番組を作るチームの一員であり、そこで与えられた役割を全うすることを最優先するということだろう。