草彅剛、いつまでも変わらない少年らしさ 2025年も続いていく“お気楽”モードを紐解く
草彅剛のエッセイ本『Okiraku 3』が、3月14日に刊行されることが決定した。1996年から雑誌『月刊ザテレビジョン』内にて連載されてきた『草彅剛のお気楽大好き!』を書籍化したもので、本作は『Okiraku』(2007年)、『Okiraku 2』(2016年/すべてKADOKAWA)に続く第3弾となる。収録されているのは、2016年1月から連載最終回となった2023年12月までの8年間分だ。
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振り返ってみると、2016年といえばSMAP解散に日本中が揺れた年でもある。そして2017年に、稲垣吾郎、香取慎吾とともに新しい地図を広げ、ゼロからスタートを果たした。長らく続けてきたレギュラー番組が次々と終わり、地上波テレビへの出演がなくなる一方で、インターネットという新たな遊び場を開拓していった3人。3日間にもおよぶ生放送『72時間ホンネテレビ』(ABEMA)では、YouTubeにて「ユーチューバー 草彅チャンネル」を開設するなど、革新的な動きで私たちを驚かせてくれた。
さらに、『第44回日本アカデミー賞』最優秀主演男優賞を受賞した映画『ミッドナイトスワン』を筆頭に、戦争シリーズ3作目となる『罠の戦争』(カンテレ/フジテレビ系)、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)、連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK総合)と続々と話題作への出演が続き、改めてその演技力にも注目が集まった期間でもあった。
この『草彅剛のお気楽大好き!』も、継続を強く望む声を受けて続いてきたものだった。まさに生きる道が分岐した「大きな転機」と言えるこの8年間で、草彅が何を綴っていたのか。2025年のタイミングで振り返ると、当初とはまた違った印象を持つかもしれない。そして、その言葉は、心が折れそうなニュースが続く現代の私たちが一歩ずつ歩みを進めていくヒントにもなりそうだ。
「『お気楽大好き!』というこのタイトルは僕にぴったり」とは草彅が最終回で語っていた言葉。「そのぐらいの力の抜き加減のほうが新しい導きがある」とも。草彅といえば、やると決めたらとことんやり抜くストイックさが称賛される一方で、何歳になってもどこか掴みどころのない少年性があることでも知られる。一見すると真逆にも思えるイメージが共存しているのも、草彅剛という人の魅力だ。