『No No Girls』が心を惹きつけた理由はちゃんみなの手腕にあり? 参加者への母性とプロデューサー観

 SKY-HI主宰のマネジメント/レーベル BMSGと、ラッパーでアーティストのちゃんみながタッグを組み、2024年より開催されたガールズグループオーディション『No No Girls』。昨年10月4日からBMSGのオフィシャルYouTubeチャンネルで、オーディションの模様を収録した動画が公開され始めると、その内容が多くの耳目を集め、瞬く間に反響が拡大。関連動画のコメント欄には、本オーディションを見守る大勢の視聴者からあたたかなコメントが毎日のように寄せられた。

【No No Girls】Ep.01 / Prologue - What's No No Girls-

 『No No Girls』がここまで人々の心を惹きつけるオーディションとなった背景には、台本なしで参加者のありのままの姿を映していたことはもちろん、ガールズグループのプロデューサーを務めるちゃんみなの類い稀なる手腕があったことに言及せずにはいられないだろう。そこで本稿では、『No No Girls』で散見されたちゃんみなの“名言”とともに、参加者との絆、そして彼女のプロデューサー像について振り返る。

「自由なことをするためには型にハマらなきゃいけないことがある」

【No No Girls】Ep.08 / 4th Round -Yes Yes Girls-

 ちゃんみなが本オーディションを通じて参加者に教えたのは、大きく分けて「芸能界でプロとして生きるとはどういうことか」と「惜しみない愛情」の2点だったように思う。まず前者について顕著に表れていたのは、4次審査の結果発表時にASHAに対して伝えた言葉だ。「自由なことをするためには型にハマらなきゃいけないことがある」「ラッパーとしてもアーティストとしてもズバ抜けないとダメ」と話し、アーティストとして非常に重要なポイントを指摘。参加者一人ひとりを深く洞察し、「今この人は何ができているのか」「何に気づかなければ成長しないのか」を即座に明確に判断して対話する姿が印象的だった。

「こういうのがプロとアマチュアの違い」

 5次審査の結果発表時、ダンススキルがずっと課題だったMOMOKAに対して「ここから先はもっと努力しないといけない」と伝えたちゃんみな。前述のASHAに対しても「(参加者のなかで唯一個人的に連絡を取ったのが)結構特別なことだったから、『これをされたらイヤかな?』とかいろいろ考えたんだけど、そんなこと言ってられないくらいASHAが昔の私にすごく似てる」と話していたが、MOMOKAについても「私と性格が似てる」と言い、普段の発言や態度さがストイックさに直結すること、自分の忍耐力について知ることなどを伝授。一度は自分にストイックになって、やりたくないけど必要なこともやる、それが“プロとアマチュアの違い”なのだと教えていた。

【No No Girls】Ep.11 / 5th Round -I am a tiger-

 ただ、よく想像される過酷なオーディションのようにただ単純に「痩せろ」と伝えたり、叱咤して参加者を泣かせたりするようなものではない。根底には常に「No FAKE -本物であれ-」「No LAZE -誰よりも一生懸命であれ-」「No HATE -自分に中指を立てるな-」という3つの“No”があるからこそ、本気でプロを目指す参加者たちに魂で向き合っていたのだ。

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