櫻坂46 大園玲&的野美青に聞く、今のグループの武器 精力的なライブ活動でつかんだ自信
一期生・小林由依の卒業コンサートを経て、3月からはアリーナツアー『櫻坂46 4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?-』を控える櫻坂46。彼女たちが届ける最新シングル曲「何歳の頃に戻りたいのか?」はセンターを山﨑天が務め、芯に熱いメッセージを感じる楽曲だ。シングルにはBACKSメンバーによる「油を注せ!」、三期生楽曲「何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう」なども収録され、充実の一枚に。櫻坂46のライブパフォーマンスの魅力や今作について、二期生の大園玲と、今回初選抜となったグループ最年少・的野美青に話を聞いた。(編集部)【記事最後にプレゼント情報あり】
作られる過程を知ったことでライブ自体がもっと好きになった
──櫻坂46は昨年11月に『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』をZOZOマリンスタジアムで行なったほか、三期生は10公演におよぶ『新参者 Live at THEATER MILANO-Za』(以下、『新参者』)を開催。2024年に入ってからも『7th Single BACKS LIVE!!』(以下、『BACKS LIVE!!』)や『小林由依 卒業コンサート』と、早くも精力的なライブ活動が続いています。昨年末の『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)でもスタジオに観客を入れた形でパフォーマンスを行うなど、もはや「櫻坂46=ライブの強いグループ」というイメージが定着し始めているのではないでしょうか。そこを踏まえてお聞きしたいのですが、皆さんは櫻坂46のライブにおける魅力や武器はどういったところだと思いますか?
大園玲(以下、大園):アイドルのライブに対して、ファンの方の近くに行って目を合わせたりコミュニケーションを図ったりするイメージを持たれている方が多いと思うんですけど、櫻坂46のライブには櫻坂46ならではの世界観があって、その中に入りに来ていただくみたいな感覚を私たちは持っていて。もちろんアンコールやMCの時間にコミュニケーションを図る瞬間はあるんですけど、それ以上にライブ会場に足を運んでくださった方にどんな世界を見せることができるか、どれだけ日常とかけ離れたものを体験していただくことができるかをすごく大事にしています。その世界が唯一無二のものであればあるほど「また櫻坂46のライブに行きたい」と思っていただけるはずだし、その空間に再び行くためにそれまでの日常を頑張ろうと思っていただけるんじゃないかなと。なので、世界観を作り込むというか、自分たちもその世界の中の住人にリハーサルから本番が終わるまでずっとなりきるというのは、私たちの武器なのかなと思います。
──先日の『小林由依 卒業コンサート』は、それこそ1本の映画を観ているような物語性を感じましたし。
大園:うれしいです。映像演出を入れることで、より物語性が強くなっていたと思います。
──その映像演出が入ることで曲と曲のつながりにいろんな意味を感じることができましたし、そういう没入感の強いライブは櫻坂46の大きな武器だなとな思いました。
大園:まさにそういう思いでライブに臨んでいるので、伝わっていてうれしいです。
──的野さんは自分がメンバーになってライブを作る側になったことで、ファンとして観ていた頃と何か違いを感じることはありましたか?
的野美青(以下、的野):私はもともとアイドルが好きだったんですけど、その中でも櫻坂46や欅坂46のライブは特に違うものを感じていて。その特別な感じが私の好きな雰囲気や世界観と重なっていたこともあって、ライブを観る側としても演者としても常にワクワクします。あと、ファンとして自分が観ていたときのライブは裏側ではこんなふうに作られていたんだと、その過程を実際に知ったことでライブ自体がもっと好きになりました。
──実は、『BACKS LIVE!!』で的野さんにすごく目を惹きつけられたんですよ。
的野:本当ですか? うれしいです!
──センターを務めた「半信半疑」もすごく大人びた表情でクールにパフォーマンスしていて、とても最年少メンバーとは思えませんでしたよ。昨年の『新参者』でもセンターを数曲担当していましたが、そうした経験は自信につながったのではないでしょうか?
的野:そうですね。確かに『BACKS LIVE!!』とか『新参者』で、ポジション的にも前に出てパフォーマンスさせていただく機会が増えて。それまでは自分の限界がまったくわからなかったんですけど、いろんなことを経験させていただいたことで、殻を破れるようになった気がしているんです。ダンスの技術を磨いたりとか、特別そういったことをしてきたわけではないんですが、最近はファンの方からも「パフォーマンスがすごく良くなったよね」と言っていただくことが増えたのは、やっぱりライブをたくさん経験して自信がついたからなのかなと思います。
大園:私も個人的に本人にも伝えたことがあるくらい、的野の踊り方だったり表現の仕方は目を惹きつけるものがあると思っていて。ステージのどこにいても見ちゃうくらい、すごく素敵なんです。例えば、楽しい曲において笑顔ひとつにしても、その種類がどんどん増えていると思いますし。
的野:大園さんにそう言っていただけると本当にうれしいです!
大園:ふふふ(笑)。そうやって楽しそうにパフォーマンスしている姿を見ると、こっちにもそういう空気が伝染してくるんです。きっと本人の感受性みたいなものが、経験を重ねたことで深まっているのかもしれませんね。
的野:ありがとうございます!
──的野さんだけでなく、大園さんもステージ上では独特のオーラを放っていて、目を惹きつけられる機会が多いです。それこそスクリーンに映る表情から全体を俯瞰で見たときの動きまで、意識していることもあるんでしょうか。
大園:そうですね。会場が大きくなればなるほど、スクリーンを観て楽しんでくださる方もいらっしゃるので、カメラ割りとかを事前に意識するようにしています。ライブは生モノなので本番で変わってしまうこともあるんですけど、それでもできる限り覚えて挑もうと思っています。特に最近は、センターステージを使った360度のパフォーマンスが増えているので、どの方向から観ても楽しんでいただけるようにと、後ろ姿であっても見え方はかなり意識するようになりました。
──的野さんをはじめ、三期生はこの1月で加入から丸1年が経過しました。初めて尽くしの1年だったと思いますが、特に昨年秋以降は怒涛の流れでしたよね。
的野:はい(笑)。
大園:本当に駆け抜けたよね。
的野:今振り返ってみると大変だったことはもちろんあるんですけど、全部楽しかったなって思えるんです。実際、その秋以降の期間で櫻坂46の一員としての自信とか自覚とかが芽生えてきましたし。特に『新参者』は全曲に自分が参加する初めてのライブでしたし、それを10公演もやらせていただいて学んだことがたくさんあって。会場の広さ的にも櫻坂46のライブではあまりないような環境だったので、そういう場所で揉まれたからなのか「三期生、成長したね」とか「変わったよね」とファンの方や周りのスタッフさんから言っていただくことも、本当に多いんです。
──そういえば先日、同じ三期生の谷口愛季さんや山下瞳月さんに雑誌でインタビューした際に聞いたのですが、『新参者』が決定したあとに三期生だけで集まってミーティングをしたそうですね(※1)。
的野:はい。三期生はずっと11人一緒に活動してきたけど、7枚目シングル(『承認欲求』)の選抜発表のあとからスケジュール的にどうしてもバラバラになってしまうメンバーが出てきて。そうなってくると、心もバラバラになってしまうこともあったんです。そんなときに『新参者』の話を聞いたので、最初はみんな「えっ、本当に大丈夫なの? ちゃんとやれるの?」って不安になってしまって。そんなときにメンバー同士で声をかけあって、集まって話し合いをしたんです。やっぱりいいライブを作るためには心をひとつにして、11人が同じ方向を向いていないといけないと思って、一人ひとり思っていることを全部吐き出しました。そのおかげもあって、『新参者』はリハーサルから本番までを通じてより絆が深まったと思いますし、また心もひとつになれたんじゃないかなと思います。
──もはや新人とは思えないほどの成長ぶりですね。加入からまだ1年ちょっととは思えませんよ。
的野:毎日違った景色を見られているので、新鮮な気持ちで過ごしていたらあっという間に1年が経っていました(笑)。この1年だけでも自分がグループに加入してやりたかったことがたくさんできたので、本当にありがたい環境にいられているなと感じています。
──大園さん的にはこれまで先輩や同期から受けてきた刺激とはまた異なるものを、三期生からもらっているんじゃないでしょうか。
大園:やっぱり、“初めて”っていうことから生まれるエネルギーってすごいですよね。慣れてくると計算とかペース配分をして何かをすることも増えますし、それもまた技術だとは思うんですけど、三期生のすべてのことに全力で取り組む姿勢とか毎回全部を出し切っている姿には、改めて自分たちも学ぶことばかりで。得てきた技術とかを気にせず、いろいろ考えすぎずにやってみようっていう気持ちになることが多いです。