BE:FIRST LEOの発する一言がまっすぐに響く理由 作家 燃え殻との対談でも明かされた、言葉選びへのこだわり
“BE:FIRSTの背骨”とも称され、その存在がグループを根本から支えているLEO。ライブのMCでは「一人ひとりが主人公の人生」を応援する言葉を口にすることも多く、先頭に立ってBE:FIRSTのメッセージを発信しているメンバーだ。
LEOは9月6日、作家 燃え殻がナビゲーターを務めるラジオ番組『BEFORE DAWN』(J-WAVE)にゲスト出演。「Shining One」ビハインド映像で燃え殻の著書『これはただの夏』を読む様子が映るなど、普段から読書好きで燃え殻のファンでもあるというLEOに、それを耳にしていた燃え殻がラブコールをしたことで実現した、ファン待望の対談企画となった。BE:FIRSTの1stアルバム『BE:1』の話題から作詞する際の言葉選びについて聞かれると、LEOは「なるべく自分にしか出せない例えや比喩を大事にしている」と回答。また「絶対に嘘をつきたくない」「いろんな人が自分の人生に置き換えられる言葉選びを大事にしている」など、彼のこだわりを明かした。アルバム収録曲「Grateful Pain」の制作過程では〈同じ道〉という1つのワードを思いつくまでに熟考したようだが、妥協せず、実直でありたいという彼の姿勢が見て取れるだろう。
一方LEOは、言葉選びにおいて影響を受けているという燃え殻に、「本を書く上で大事にしていること」を質問。燃え殻は、“真夜中のラブレター”を例に「真夜中のテンションのような、いつもよりちょっと自分の心の窓が開いている状態で書き始めると、商業からはみ出して物凄く個人的なやりとりになる」とし、「そうすると色々な人に伝わる可能性が高いのではないか」と回答すると、耳を傾けていたLEOは「泣きそう、いい話を聞いてしまった」と感銘を受けた様子を見せた。以前は、全ての感情を比喩するに至らずストレートな言葉選びをしていたというが、名前のない感情に言葉をつけることの楽しさを知り、こうした作家との出会いもアーティスト・LEOを感化させ、進化に繋がっているのがよくわかる。
また、LEOが「言葉」を大切にする背景には、自身が人生のターニングポイントで贈られた言葉の数々がある。アーティストになりたいという夢を伝えた時、祖父に背中を押された「頑張れよ」という一言は、オーディション中にも「誰かのたった一言になりたい」と語った彼の原点になっている。さらに、SKY-HIからの「一緒に頑張ろうね」という言葉。かつてはオーディション主宰者と参加者、今では社長兼プロデューサーと所属アーティストという関係性であるが、「頑張って」ではなく「一緒に頑張ろう」という言葉で心の距離が近くなり、音楽に限らずさまざまな相談がしやすくなったという(※1)。
BE:FIRSTにはメンバー自身が作詞を手がける楽曲も多くあり、メンバーそれぞれが歩んできた中で経験したことや感じてきた想いが反映されている。音楽に救われ、人との関わりの中で「言葉」に心を動かされてきた彼らだからこそ、誰もが共感できるような音楽を届けられるのかもしれない。