V6、14枚目のラストアルバムがチャート首位に 挑戦的な楽曲群で描き出したワン&オンリーな姿勢

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2021-09-13/

 今週のオリコンアルバムチャート1位はV6。初登場1位、13.2万枚のセールスとなった『STEP』は彼らにとって通算14作目のオリジナルアルバム。そして約50日後、11月1日をもってグループは解散となります。

V6
V6

 ファンでなくとも理解できるジャニーズの激変期。SMAPが解散し、嵐も活動休止している世界で、次はV6もいなくなるなんて。一緒くたにするのは乱暴ですが、「歌って踊れる」のが必要十分条件だった昭和アイドルの世界から一転、「音楽以外でも全方位的に楽しませる」バラエティ要素を加味していったのが彼ら平成のジャニーズたち。各グループやメンバーの個性に合わせて次々と新しいジャンルが開拓され、いまや我々は井ノ原快彦司会の安定感、岡田准一の素晴らしき演技などを当たり前に享受しています。ただ、1995年当時、彼らはユーロビートに乗って笑顔で歌って踊る、王道なアイドルとしてデビューしたんですよね。

 V6が開拓したジャンルは必ずしも女性向けとは限りませんでした。たとえば、1996年秋に放送開始した『ウルトラマンティガ』(TBS系)は、歴史あるウルトラマンシリーズの中でも初めてアイドルを主人公に起用した挑戦作。長野博演じるヒーロー、V6による主題歌というのは、円谷プロダクションの方針としても突出して新しいものでした。結果的に『ティガ』は作品と合わせて主題歌「TAKE ME HIGHER」も大ヒットし、以前の特撮との違いを強調した「平成ウルトラシリーズ」なる言葉を生み出します。デビューのタイミングや時代のムード(21世紀はもうすぐ、まさにComing Century!)もあったのでしょうが、初期のV6には特に「平成=新時代を担う!」の役割が課されていたように思います。

V6 / TAKE ME HIGHER(YouTube Ver.)

 と、少しのセンチメントを挟んで聴いた『STEP』。本気でびっくりしました。1曲目「雨」は静かなピアノから始まるバラードで、Aメロ、Bメロ、サビへと展開していくJ-POPとは構図の異なる、まさに最新鋭のR&B/ビートミュージック。じっとり繰り返される〈雨 雨 雨〉の響きは、派手に展開する物語はないけれど、それだけで甘いシロップのように味わい尽くせる官能的なニュアンスを伴っています。

 誰が書いているのか調べてさらに仰天。千葉雄喜……あのKOHHでした。コラボを実現させた人、発想力がすごすぎます。さらには楽曲をちゃんと自分たちのモノにして、それぞれの表情で“終わり”を表現したMVも最高に素晴らしい。これを見てしまうと、大人のV6にやれること、まだまだあるのにと思ってしまいます。今さらなのは百も承知ですが。

V6 / 雨



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