どんぐりず、圧巻のスキルとセンスを見せた緩急自在な一夜 Kroi迎えた『4EP2 NO RELEASE PARTY』レポート

どんぐりず、圧巻のスキルとセンス

 今年2月に「ダンス」をテーマに掲げてリリースされた『4EP1』から、地を這うようなベースラインと洗練されたメロディが交差する「ジレンマ」、つんのめるようなシンコペーションを刻むシンセと力強い4つ打ちキックに自然と体が動き出す「NO WAY」を立て続けに披露。特に「NO WAY」は、ひたすら言葉の響きの気持ちよさと、ビートの裏表がひっくり返りそうになるほどトリッキーなリズムを追求した森のラップが圧巻だった(帰りの電車の中でもずっと〈tiki dang dang no way〉が脳内をループしていた)。

 そのままメロウなディスコチューンである最新曲「ベイベ」に続き、ミラーボールが回る中、目まぐるしくリズムが変化し、最高にポップな「powerful passion」を披露。中盤はどんぐりずの“コンポーザー”としての非凡さを見せつける。「かなり上がったから、緩めでいきましょ」と森が言いながら放った「domingo」も、ビートこそミドルテンポだがラップの緩急がその場の時間を自在にコントロールしていく、少しも「緩め」じゃないエッジーなナンバーだ。

 さらにライブ終盤では、未発表の新曲「Just do like that」と「Woo」を披露。「音楽くらい自由にやりたいよね。ラストもう1曲やって、アンコールをもらって最後にまた1曲やるから」と言って森がフロアを沸かせた後に「E-jan」をスピン。そして予告通りアンコールを「nadja」で締めた。最後に、BGMでどんぐりずの未発表曲「8 hole」が流れ出し、それに合わせてメンバーの2人が歌い出す……という予期せぬ“ハプニング”もあった。

 圧倒的なスキルを誇るラップと、ジャンルをクロスオーバーするエクスペリメンタルなトラック、そしてJ-POPにも通じるポップセンスを兼ね備えたどんぐりず。今後、間違いなくシーンの最前線へと躍り出るであろう彼らとKroiのパフォーマンスを間近で目撃した貴重な一夜だった。

どんぐりず official site

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