小説『モンパルナス1934~キャンティ前史~』エピソード6 ポン・ヌフの大天使 村井邦彦・吉田俊宏 作

『モンパルナス1934』エピソード6

 村井邦彦と吉田俊宏による小説『モンパルナス1934〜キャンティ前史〜』エピソード6では、川添紫郎(浩史)が井上清一とともに、後にフランス文学者として活躍する丸山熊雄やパリ万国博覧会の日本館を手がけることになる建築家の坂倉準三、そして芸術家の岡本太郎らとラ・クーポールで交流。物語が大きく動き出す。(編集部)

※メイン写真:ウジェーヌ・ドラクロワ作「悪魔を撃つ大天使ミカエル」(パリ、サン=シュルピス教会、天井画、1849〜61年、油彩、楕円形=384×575センチ)

『モンパルナス1934』特集ページ

エピソード6
ポン・ヌフの大天使 ♯1

「ねえ、マルさん。外に出てみるのも悪くないだろう? 東京と違ってパリの空はいつもどんよりとくすんでいるけどさ、こうして風に吹かれながらモンパルナスを歩いていると、胸の中でくすぶっていたモヤモヤなんて、道端の枯葉と一緒にどこかへ吹き飛んでしまう。そう思わないか?」
 モンパルナス通りを歩きながら川添紫郎が言った。プラタナスの枯葉と新聞紙が石畳の上で蝶のように舞っていた。
「うん、全くその通りだね。パリに着いて2週間、ずっと神経衰弱になっていたんだ。これがパリの憂鬱ってやつなのかな。シロー、イノ、君たちと知り合えてよかったよ」
 マルさんと呼ばれた丸山熊雄が言った。黒々とした髪を後ろになで上げ、丸眼鏡をかけている。紫郎がシテ・ユニヴェルシテール(国際大学都市)の日本館に滞在するようになってから数日後、東京帝大仏文科卒というインテリの丸山が日本館にやってきた。紫郎や井上清一より5歳ほど年長だったが、来る日も来る日も日本館とソルボンヌ大学を往復するだけで、あとは青い顔をして部屋に引きこもっていた。見かねた紫郎と井上が外に誘い出したのだった。
「さあ、着いたよ。きっとサカがお待ちかねだ」
 2人と肩を並べて歩いていた井上が真っ先にラ・クーポールに入っていった。アール・デコ調の広い店内の真ん中あたりで、黒縁の眼鏡をかけた男が「こっち、こっち」と手招きしている。白人女性と東洋人の男が2人同席していた。
「やあ、イノ。遅かったじゃないの」
 サカと呼ばれた男が言った。
「ごめん、ごめん。風に吹かれながら歩いていたら気持ちよくなっちゃってさ。ちょっと遠回りしてきたんだ。そうだ、みんなにシローとマルさんを紹介しなくちゃいけないね」
 それから互いに名乗りあい、簡単に自己紹介をした。女性に敬意を表して、みんながフランス語に切り替えた。
 サカこと坂倉準三は3年前からル・コルビュジエの建築設計事務所で働いている駆け出しの建築家で、丸山と同じ東京帝大文学部出身だが、マルさんよりもさらに6歳年上らしい。井上が「僕はサカの非公式な助手として彼の仕事を手伝いながら、建築のイロハを学んでいるんだ」と付け加えた。
 女性は坂倉の同僚で、シャルロット・ペリアンと名乗った。「家具の設計では世界一だよ」とサカが言うと、まんざらでもなさそうな顔ではにかんだ。人形のように愛らしい目をした童顔のフランス人で、短髪にしているから少年のように見えるが、話しぶりからすると紫郎より10歳ほど年上のようだ。
 男の一人は城戸又一と名乗った。大阪毎日新聞のパリ特派員で、ナチス・ドイツの動向をはじめ、ヨーロッパの政局を取材しているという。
「シロー、イノからあんたの武勇伝を聞いたよ。リヨン駅の食堂で大芝居を打っただろう? 日本の新聞記者です、追加取材に来ました……なんて、もっともらしいことを言ってさ。参ったよ。あの食堂を取材した日本の記者っていうのは、この僕なんだ。食堂から連絡があってさ、後始末をさせられたよ。戦後処理ってやつさ。結構、大変だったんだぜ」
 城戸はそう言って大笑いした。平身低頭する紫郎に対して「いいんだ、いいんだ。君は痛快な男だなあ。今度、コーヒーを1杯おごってくれよ。それでチャラだ」と言って、また笑った。サカより1歳下というから、このグループでは30歳前後の坂倉、城戸、シャルロットが年長組ということになるだろう。
 もう一人の男は岡本太郎と名乗って「タローと呼んでくれ」と言った。ずいぶん小柄だが、眼光の鋭さにはただならぬものがあった。紫郎や井上と同世代のようだ。
「タローか。いい名前だ。僕はこの夏をカンヌの知人の家で過ごしたんだけど、その家族にもタローがいたんだ。とても鼻のいいやつでね」と紫郎が言った。
「ほお、カンヌか。行ってみたいなあ。日本人の家庭なの?」と太郎が応じた。
「うん。奥さんはフランス人で、僕と同世代の子どもが3人いる。タローさえよければ、来年の夏、一緒に泊まりにいこうか」
 紫郎がそう提案すると、井上や坂倉、それに丸山までもが「おい、おれを置いていく気か」と同時に声を上げ、みんなで笑った。
 紫郎は映画学校に入ってみたものの、エイゼンシュテインやプドフキンのような最前線の映画を勉強したかった自分にとって、カメラの光学のイロハから手ほどきする授業は全くの期待外れで、すぐに辞めてしまったと自己紹介した。なぜパリにやってきたかについては、すでに井上を通じてみんなに知らされているようだった。
「映画学校に入学して1週間で退学なんて、あなたも大胆ですねえ」と坂倉が言った。
「ええ、まあ。そのうちマルク・アレグレという売り出し中の監督を訪ねてみようかと思っているんです」
「ああ、それはいいことですなあ。第一線で活躍している人からでないと、実践的なことは学べませんからね。実は私もね、今は建築の道に進んでいますが、大学では美術史をやったんですよ。一応、パリに来てから建築の学校に通いましたけど、ル・コルビュジエの下で働き始めてからが本当の勉強でしたからね。しかし、すべてを一方的に教わっているわけではなくて、私が師匠に教えることも少なくないんです。日本の美術や文化についてですがね。これからル・コルビュジエの建築も変わっていくと思いますよ」と坂倉が応じた。
「サカ、つまりあんたの建築は近ごろ名を上げているお師匠さんの受け売りじゃなくて、日本文化というオリジナリティーを持った建築だということだね?」と太郎が挑むように訊いた。
「ええ、まあ。私なんかまだ駆け出しですがね。自分の血管を流れているのは、まぎれもなく日本人の血だと最近、実感していますよ。だから私の建築には、特別に意図しなくても日本的な要素が入ってくる。たっぷりとね。それだけは自信があるんです」
「ねえ、サカ。その日本的な要素って、具体的にはどんなイメージなの? わび、さびとか、そういう感じなのかな」と井上が身を乗り出して言った。彼も建築学校に通いながら、坂倉の手伝いをしている建築家の卵なのだ。
 太郎が横から「おい、イノ。ずいぶん決まりきったことを言うじゃないか」と口を出した。
「わび、さびだって? 僕はね、日本的といえば、自動的にわびとか、さびとかいう発想は好きじゃないなあ。その気持ちも分かるよ。しかし、わび、さびの美意識が表に出てきたのは室町より後の時代だろう? 日本人にはもっとすさまじいエネルギーがあったんじゃないかな。まあ、僕も最近、いろいろと悩んではいるんだがね。少なくとも西洋のモノマネでは真の創造はできないということは確かだと思っている」
 太郎はそうまくしたててから「最近、こんな絵を描いているんだ」と言って、スケッチブックを開いてみんなに見せた。赤、青、黄色。鮮やかな原色の絵の具を使って、ヒトデのような不思議な形の物体が描かれている。筆のタッチは荒々しく、途中で絵の具がかすれたり、垂れたりしてもお構いなしという自由さがあった。
「パリの空みたいな灰色の絵を描いて、わびです、さびです、日本の水墨画みたいでしょうなんて言っても、決してオリジナリティーは生まれないと思ってね」と太郎が自ら解説した。
 その絵に最も反応したのは紫郎だった。
「タロー、すごいよ。素晴らしい絵じゃないか。僕は好きだなあ」と彼はスケッチブックを手に取り、まじまじと見つめて言った。
「そうか? 分かってくれるか? これ、燃えているだろう?」と太郎が目を大きく見開いて、叫ぶように言った。
「うん、燃えている。燃えて、燃えて、爆発しているみたいだ」
「バクハツ? そうか、爆発だ。いいぞ、シロー。爆発なんだよ、僕が求めているのは。あははは。うれしくなってきたなあ」と太郎がはしゃぎ、紫郎に抱きついた。

近年のブラッスリー「ラ・クーポール」の店内。柱や柱上部に描かれた絵、テーブル、椅子、床などは1930年代とほとんど変わっていない。

 しかし、そこで紫郎の表情が急に険しくなった。ひょっとして富士子が来ていないかと広い店内を見回していたのだが、そのお陰で大柄な白人の男が遠くの席からこちらの様子をうかがっているのに気づいていた。カンヌの水泳大会やダンスパーティーでやっつけたテキサスの石油会社の御曹司だ。あのアメリカ人がフランス人の男たちのグループに何やら耳打ちを始めたのを紫郎は見逃さなかった。フランス人は10人近くいるだろうか。若い男が大半だが、少し年かさの男も混じっている。
「どうした、シロー」と異変に気づいた井上が訊いた。
「いけ好かないアメリカ人をカンヌでやっつけた話はしたよね? そいつがあそこに集まっている男たちに何やらこそこそと話しかけているんだ。こっちを見てにやにやしている。なんだか嫌な予感がしてきたよ」と紫郎が早口で言った。
 シャルロットが顔色を変えて「彼らは札つきのファシストのグループよ。共産主義者を一掃するという口実で、いろんなところで暴力沙汰を起こしているの。まずいわね、こっちに来るわよ」と声を潜めて言った。
 スキンヘッドの巨体の白人を先頭に、ファシストたちがぞろぞろと紫郎たちの席にやってきた。後ろに例のアメリカ人もついてきて、高みの見物を決め込んでいる。
「よう、東洋のお猿さん。おまえ、日本で逮捕されたらしいな。どういうわけか釈放されて、今度は我が国で共産主義の宣伝をしてくれるんだって? そいつは、ありがた迷惑ってやつだ。ああ、お猿さんにフランス語で話しても通じないかな」
 スキンヘッドの隣にいる側近らしい赤ら顔の男が言った。ずんぐりした体形で、ガマガエルに似ていると紫郎は思った。
「あなたたち、恥を知りなさい。はるばる日本から来てくださった方々に失礼でしょう」とシャルロットがピシャリと言った。
 ガマガエルが「なんだ、おまえ、猿の仲間か」とすごんでシャルロットににじり寄ろうとするのを制して「僕に何かご用ですか」と紫郎が言った。
 周囲の客が何事かとざわめき始めたが、すぐに事情を察したのか、我関せずを決め込んで自分たちの会話や読書に戻っていった。
「おやおや、みんな聞いたか。何かご用ですかだってよ。お猿さんなのにフランス語が分かるのかい。よーし、お利口さんだ。お利口さんなら、この国でやってはいけないことも分かるよな。それをおれたちが絶対に許さないということもな。ああ? どうなんだ」とガマガエルがへらへらと笑いながら言った。
「いやあ、分からないね。共産主義を宣伝するだって? 何のことやら、さっぱりだよ。ただ、一つ、言えることがある。正当な理由も、何の証拠もなく、勝手に決めつけて人を裁こうとするやつはクズだ。もう一つ、僕はファシストが大嫌いだ」と紫郎が応じた。
「なんだと、この野郎!」
 スキンヘッドが紫郎の襟をつかもうとした瞬間、彼はひらりと体をかわした。スキンヘッドはそのままバランスを崩し、前のテーブルに顔から突っ込んだ。床に落ちたワイングラスが派手な音をたてて砕け散った。
「おまえ、なめたまねをしやがって。こいつらがどうなってもいいのか」
 ガマガエルの後ろに控えていた青白い顔の男が、声を荒らげてシャルロットの腕をつかんだ。坂倉が「おい、よせ」と止めに入ったが、青白男に腹を蹴られてうずくまった。シャルロットの鋭い悲鳴が店内に響き渡る。近くにいた客が急いで席を離れていった。
 太郎が「きさま、日本人をなめるなよ」と青白男につかみかかり、シャツを引き裂いた。しかし抵抗もそこまでで、魚のような目をした男にがっちりと羽交い絞めにされて動けなくなった。井上、丸山、城戸もスキンヘッドとガマガエルに一蹴されて戦意を喪失し、紫郎を除く全員が床に座らされた。
 男たちが紫郎を取り囲み、徐々に輪を狭めていく。アメリカ人はいつの間にか姿を消していた。
「おい、おとなしくしろ。警察のやつらが腰抜けだから、おれたちが代わりに取り締まっているんだ。フランスの平和のためにな。おまえを逮捕する。お猿さんでも分かるよな。タ、イ、ホだ。処分はおれたちが決める」
 低い声ですごんだスキンヘッドが突然「うっ」と声を上げた。大きな手が彼の肩をつかみ、グイと引き寄せていた。
「な、なにしやがる」とスキンヘッドが後ろを振り向き、大きな手の持ち主の顔を見上げた。
「そこまでです、ムッシュー。フランスの警察は腰抜けではありませんし、この人は猿ではない。私の親友です」と大男がスキンヘッドより低い声で言った。
「シャ、シャルル。シャルルじゃないか」と紫郎が叫ぶと、井上たちが「えっ?」という顔をして、一斉に大男を見上げた。
「お久しぶりです、シローさん。相変わらず、お元気そうですね」とシャルル・デュソトワールが言った。
「元気は元気だけどさ、ご覧の通り、困った連中に因縁をつけられてね」と紫郎が肩をすくめて笑った。
 ファシストの面々がざわめき始めた。「あの黒人、見たことがあるぞ」「ソルボンヌのラグビー選手だ」「忘れもしない、オックスフォードのプロップをタックル一発で病院送りにしたロックだ」……。
「おい、おまえは関係ないだろう。引っ込んでろよ。おれたちは今、このお猿……、この日本人に用があるんだ」とガマガエルが声を荒らげた。
「分かった、分かった。君たちは僕に用がある。つまり友達は無関係だ。そういうことだよな? ここでは店に迷惑がかかる。外で話そう。シャルル、後は頼んだよ」と紫郎が言った。
「シローさん、1人で行ってはいけません」とデュソトワールが珍しく厳しい声で言った。
「大丈夫だよ」
 紫郎はデュソトワールに向けて敬礼のポーズをとって、ひらりと身を翻し、素早く出口に向かった。
「あいつ逃げるぞ」とガマガエルが叫ぶ。追いかけようとした3、4人をデュソトワールが1人で食い止めて「シローさん、今だ、逃げるんだ」と叫んだ。
「おい、放せ、この猿野郎!」
 スキンヘッドが自分の左足首にしがみついて放そうとしない太郎を右足で何度も踏みつけている。そこに丸山がウオーと吠えながら突進してきて、ワインの空き瓶をスキンヘッドの額に打ちつけた。盛大な音を立ててガラスが飛び散ったが、スキンヘッドは平然とした顔で丸山を3メートルほど吹っ飛ばした。
「こいつらはいい。あいつを追え」とスキンヘッドがガマと同じくらい顔を赤くして怒鳴った。額から血を流している。
「あいつの処分は決まった。死刑だ。いいか、捕まえたらぶっ殺しちまえ」

パリのセーヌ左岸。画面の中央付近を右から左に横切るようにセーヌ川が流れている。その手前側が左岸、広い緑地はリュクサンブール公園だ。公園の左に2つの尖塔を持つサン =シュルピス教会が見える。

 紫郎はスキンヘッドの叫び声を遠くに聞きながら、モンパルナス通りを走った。振り向くと、連中は複数の車に乗り込んでいる。オートバイのエンジンをかけている男もいる。紫郎は「なるほど、そう来たか」とつぶやいて、ラスパイユ通りを北に向かった。
 この大通りは中央に分離帯があり、通りが左右に分かれている。車やバイクを相手にするなら、右側の通りを走るのは得策ではない。紫郎は迷わず「車両進入禁止」の左側に入った。「あの事典が役に立ったな」と彼はつぶやいた。日本館の図書室にある「パリの通りの歴史大事典」だ。固いバゲットをカフェオレに浸してかじりながら、あの分厚い本を読むのが毎朝の楽しみになっている。おかげで左岸の通りはだいたい頭に入ったが、まだ右岸はさっぱり分からない。ファシストたちを振り切るなら、土地勘のある左岸で決着をつけた方がいい。それにしても、フランスに来てからというもの、何かにつけて逃げてばかりだなと紫郎は苦笑した。
 彼の目論見通り、ファシストたちの車やバイクはラスパイユ通りの右側を走っている。通りの先で待ち伏せする気だろう。左側を走ってきた紫郎はくるりと反転して通りを逆走し、ヴァヴァン通りを北東に向かった。このままリュクサンブール公園に逃げこめば、車やバイクは入ってこられない。
 息を切らしながら公園のゲートをくぐった紫郎は、何度も後ろを振り向きながら園内を歩き回った。どうやら追っ手は振り切ったようだが、まだ安心できない。マロニエの木立の向こうに、小さな建物が現れた。「リュクサンブール劇場」の看板の下に、何組かの親子連れが列を作っている。人形芝居の小屋のようだ。紫郎も最後尾に並んだ。
「はい、子どもたちは前、大人は後ろだよ」
 白髪の小屋の主が扉と窓を閉めると会場は真っ暗になり、やがて音楽が流れだした。
 アーモンド形の大きな目をした主人公らしき人形がひょっこりと現れて「ボンジュール。皆さん、元気ですか?」と歌うように言った。
「ウィ、サヴァ・ビアン」
 子どもたちが見事に声をそろえて応える。きっと何度も見にきているのだろう。紫郎は神社の境内で見た紙芝居を思い出した。
 主人公の名前はギニョール。絵に描いたような悪党面をした悪漢が登場して、理不尽な難癖をつけては彼を痛めつける。ギニョールは何とか逃げだすのだが、悪漢はしつこく追いかけてきて、背後から忍び寄る。
「ギニョール、後ろ、後ろ!」と子どもたちが必死に教えると、彼は悪漢に気づいてまた逃げ出す。紫郎も子どもたちと一緒に「ギニョール、後ろ」と叫んでいた。ついにギニョールは悪漢から棒を奪い取り、逆にその棒で相手を打ちつけて成敗した。めでたし、めでたし。子どもたちは「ブラボー、ギニョール」の大合唱である。
 人形の作りは大雑把だが、人形遣いはなかなか達者だった。だから大人になった紫郎もついつい物語に引き込まれたのだ。人形芝居か……。日本の文楽をフランス人に見せてやりたいと彼は思った。きっと受けるに違いない。

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