“日プ”で広まる応援広告、日本で根付くのはなぜ難しい? 弁護士に聞いた
韓国では宣伝になる側面もあることからファンによる広告が黙認されている例があるものの、日本ではそのような考え方は根付いていない。これについて小杉氏は、文化やマナーの問題と指摘する。
「応援広告単体でどうこうという話ではないと思います。日本では、権利者もユーザーも、著作権や肖像権を厳格にとらえる傾向にあります。第三者であるユーザーが、他人の行為に厳しい監視の目を光らせていたりする。例えば、欧米のタレントのパパラッチ写真は数多く出回っていますが、撮られた側が問題にする例は少ないと思います。『〇〇がどこに住んでいる』といった情報も広く知られていて、パパラッチがそこにたむろしている状況があるほどです。韓国は欧米とはまた違うと思いますが、空港での隠し撮りは“撮られる前提”にも思えますし、利益になるのであれば、権利侵害それ自体を問題視していないように見えます。これらを踏まえると、日本と韓国では文化的な土壌がかなり違っているのではないでしょうか」
『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』の投票期間中には応援広告だけでなく、駅で練習生の顔写真入りのティッシュを配ったり、クラス全員にチラシを配って投票を呼びかけたりといった地道な活動も目立っていた。昨今はSNSを用いての宣伝もすっかり一般的になっている中で、『PRODUCE 101 JAPAN』シリーズが新たな応援方法を生み出すことになるのか。同シリーズに続くアーティストや番組が出てくるかどうかが肝になりそうだ。