リュックと添い寝ごはんが語る、“昭和への憧れ”や“目指すバンド像” 「3人の日常に出てくるものを音楽に昇華させたい」

リュックと添い寝ごはんが語る、“昭和への憧れ”や“目指すバンド像” 「3人の日常に出てくるものを音楽に昇華させたい」

 この春高校を卒業したばかり、メンバー全員10代の3ピースバンド・リュックと添い寝ごはん。2017年に高校の軽音楽部で結成されると、Eggsにアップしたオリジナル曲が瞬く間に注目を集めたり、2019年には『RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019』の優勝アーティストに選ばれたりと、活動規模をぐいぐいと拡大。今年12月9日には1stアルバム『neo neo』をリリースし、SPEEDSTAR RECORDSからメジャーデビューすることになった。

 以下のテキストは、デジタルシングル「あたらしい朝」のリリースを記念した、そしてメジャーデビューを目前にした、メンバー全員のインタビュー。軽やかで自由、だけど3人で音楽を鳴らすことにものすごくこだわっている。3人の団結は固い、だけどどの界隈にも属さない気がする。そんな彼らの今をぜひ感じ取ってもらえればと思う。(蜂須賀ちなみ)

「野外ライブをやりたい。バンド頑張ろう」という気持ち

ーー今朝の『スッキリ』(日本テレビ系)で「気になる名前のアーティスト」として取り上げられていましたね。

堂免英敬(Ba):もともとそんなに違和感はなかったんですよね。高校生の頃は軽音楽部で活動してたんですけど、周りのバンドがみんな個性的な名前で。

宮澤あかり(Dr):何ならしっくり来てたよね。

ーー「添い寝」というワードが宮澤さんのなかで流行していて、そこから“リュックと添い寝ごはん”というバンド名が生まれたとのことですが。そもそも“「添い寝」というワードが自分のなかで流行っていた”というのが結構謎な状況で(笑)。

宮澤:ホントですよね。私も意味分からないし、たぶん誰も分からないと思います(笑)。

松本ユウ(Vo/Gt):僕たちは、宮澤はこういう子だからって思ってます(笑)。

堂免:またやってるなあっていう感じ(笑)。でも、変な言葉も自分のものにしちゃうところがあるよね。

松本:確かに。

ーーお二人から見て宮澤さんはどういう人物なんですか?

松本:よく笑ってるイメージがあります。よく笑ってて、のほほんとしているように見えるけど、実は芯がある。

堂免:普段はあんまり深く考えていないように見えるけど、真面目に考えるときはちゃんと考える人です。たまに決めごととかするときに、「でもこれだとおかしくない?」みたいな感じで言ってくれたりするので。

宮澤:へえ~。

松本:「へえ~」って(笑)。

ーー堂免さんはどんな人ですか?

宮澤:丸くなったなあって(笑)。

松本:ホントにそれ思う(笑)。たぶん、ヒデ(堂免)と高校で出会った人はみんなそう感じてるんじゃないかな?

宮澤:高校1年生のときは、発言含め、もっとトゲトゲしてたんですよ。あのときよりも優しくなったなあっていうふうに思います。エピソードって言われたら難しいんですけど……あ、LINEの返信が分かりやすくなりました。たまにいるじゃないですか。ビックリマークとか伸ばし棒とかを使わない人。前までそんな感じだったんですけど、今は返信もしやすくなりました(笑)。

ーー最近では絵文字も使って……?

宮澤:いや、絵文字は使わないですね(笑)。

松本:絵文字を使われるのもちょっと嫌ですね(笑)。宮澤の独特な語尾が、ヒデにもちょっとうつってるというか。シンクロニシティが起きてるなあって思いながら見てます。

堂免:え、そう?

松本:自覚ないやつだ。でもそれは僕も一緒ですね、宮澤の文章のやわらかさがうつっちゃっています。

ーー松本さんはどんな人ですか?

宮澤:思っていたより変な人。

堂免:うん。

宮澤:爽やか笑顔の少年に見えると思うんですけど、全然違って。超ボケ倒すんですよ。目が合ったタイミングで変顔してきたり、目が合ってないタイミングでも勝手に変顔してたり。いい意味で想像と違いますね。

ーーそれぞれ違う方向性のユニークさがあるというか。

松本:ツッコミがいないんですよ。

堂免:確かに。ちょうどいい人がいないですね。

ーー8月の配信ライブを観たんですけど、演奏を始める前にじゃんけんをしていたじゃないですか。観ている側からしたらちょっと意表を突かれた感じがあったんですけど。

松本:あれは本当に一番最初のライブからやってますね。僕らは緊張しがちなので、リラックスを目的として「ゆるくやろう」みたいな感じで始めたんですよ。一旦ライブのことを忘れよう、って。今ではじゃんけんがないと物足りないというか、変な感じがします。

ーー実際リラックス効果はあるんですか?

松本:いや、全然ないですね(笑)。一時期、みんな緊張しすぎてチョキしか出さないときがあったんですよ。それに僕が気づいて、グーを出し続けて何連勝もしたことがありました。

ーー(笑)。結成から3年でメジャーデビューってかなり急速なペースだと思うんですけど、そもそも「将来これでやっていくぞ」みたいな心持ちで結成されたバンドだったんですか?

松本:いや、僕らは高校の軽音学部で結成したんですけど、最初は「大会で賞獲れたらいいね」「オリジナル(曲)でいろいろなライブハウスに出られたらいいね」っていうテンションでした。だけど去年ぐらいから「やるぞ」っていう空気がバンドのなかでちょっとずつ出てきて、それで今に至るという感じです。

 去年空気が変わったのは、目標ができたのが一番大きいですね。去年のロッキン(『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019』)でnever young beachさんのライブを観たんですよ。そこから主に僕が「うわあ、やべえ……!」っていうふうになっちゃって。そのときに「野外ライブをやりたい」という目標ができて、将来に向けてもっと(バンドを)頑張ろうという気持ちになりました。

「メジャーデビューしてから今の透明さをどう色づけられるか」

ーーそもそも、みなさんの世代にとって、ロックバンドってどういうものですか? 周りの同級生と話すことでもいいんですけど。

松本:周りの同級生……とはあんまり音楽の話はしないかもしれないです。

宮澤:しないね。

堂免:あんまり好きな音楽の話とかは共有してなかったです。

松本:バンドを選んだのも、軽音学部だったから、バンド以外で音楽をやることをあんまり考えてなかったというか。

ーー音楽といえば、ロックバンドみたいな?

松本:ロックバンドなのかな……いろいろなロックがあるから何とも言えないんですけど。

ーーロックというより、むしろポップスに近い?

松本:……そこはあんまりはっきり考えてないかもしれないですね。

ーー「どういう音楽を」というよりかは「とりあえず音楽がやりたい」という感覚ですか。

松本:そうですね。とりあえず音楽がやりたくて、そのうえで「野外が似合うバンド」というのが今のところの目標になっています。なので、ジャンルという話ではないかもしれないです。開放的な場所で音楽がしたいっていう。

ーー音楽性よりも、今の3人で奏でることが大事というか。

松本:まさにその通りですね。3人の日常というか、スタジオでふざけているときに出てくるようなものを音楽に昇華させていきたいなあとは思っています。

宮澤、堂免:(頷く)

松本:メジャーデビューしてからの数年間で今の透明さをどう色づけられるのか、という話になってくるのかなと思います。

ーーそんななかで先日、新曲「あたらしい朝」がリリースされました。

リュックと添い寝ごはん / あたらしい朝 [Music Video]

宮澤:ちょっとした昭和感が出つつあるというか。懐かしくて、スッと耳に入ってくる曲だなって思ってます。

堂免:今までの僕たちの曲にはあんまりなかったような曲調なのかなと思ってて。

松本:「青春日記」や「ノーマル」(ともに2020年3月リリースの『青春日記』収録曲)とは、自分たちのなかではちょっと系統が違いますね。

宮澤:「青春日記」や「ノーマル」は本当に高校生の青春という感じがするというか。だけど、「あたらしい朝」はレトロ感、昭和感がちょっと入ってきたのかなって思います……具体的に言ったら、何が違うんだろう?

松本:僕たちの想像するノリ方が変わったんですかね? 今まではサビで手を挙げられるような曲を無意識的に作ろうとしていたんですけど、この曲は横に揺れるような感じを目指して作りました。

リュックと添い寝ごはん / 青春日記 [Music Video]
リュックと添い寝ごはん / ノーマル [Lyric Video]

ーー疾走感というよりかはグルーブを意識したと。

宮澤:そうですね。ゆったりだけど楽しんでノッちゃうようなリズム感というのは、「グッバイトレイン」(『青春日記』収録曲)のときにも意識していたんですけど、より横揺れを意識するようになったというか。

堂免:今までは勢いだけで突き進んでいた部分も多少あったんですけど、より一層丁寧に、「ニュアンスを伝える」ということを意識して弾くようになったのかなとは思います。感覚的なものなので(説明が)難しいんですけど。

ーー参考にした曲などはありますか?

堂免:いや~、もうありすぎて分からないくらいで。この自粛期間中、めっちゃたくさんの曲を聴いたんですよ。それが集約されている感じはします。

宮澤:私は(自粛期間中)自分から新しい曲を聴こうという気持ちはあんまりなかったんですけど、ユウくんが聴いていた昭和のアーティストさんの曲を聴いてみたりはしてました。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる