9thシングル『恋のパティシエール』インタビュー
KOBerrieS♪×Akira Sunset対談 地元背負うアイドルの強み「“神戸発ならでは”を大切にしたい」
Akira Sunset、未完成さに感じる“青春”
――「恋のパティシエール」を受け取ったときに感じたことを教えてください。
森島:一回聴いただけで、もう口ずさめるんですよ。歌詞もすぐに入ってくるし、とりあえずキュンキュンしました(笑)。女の子の恋心をお菓子作りにたとえていてわかりやすいので、感情移入がしやすいというか。レコーディングのときも演技しやすいというか、感情が入りやすかったですね。
岡野:お菓子作りのレシピが歌詞になっていて、すごく斬新だなっていう印象がありました。
Akira:某レシピサイトを見て書きましたからね(笑)。初めは、「パートシュクレってなんやねん?」とか思いながら(笑)。間違えてたらめちゃくちゃ恥ずかしいなと思って。
――お菓子作りの手順を踏んだ書き方をしていますが、もともとご自身の引き出しにあったものではなく?
Akira:じゃないですね。実はパティシエールって言葉自体、もともとは知らなくて。お菓子のことをいろいろ調べていたら、パティシエという単語の女性形がパティシエールという言葉だったんですね。それで、お菓子作りって恋に似てるよなみたいなところからキャッチーな方向に寄せていって、「恋のパティシエール」になりました。最初は歌詞の一番の部分だけを書いて送ったので、「一番だけだとお菓子を作ってるだけの歌だけど、ここからちゃんと恋の歌になるんで!」って言って(笑)。
森島:私も最初、パートシュクレがよくわからなくて調べたんですけど(笑)、パートシュクレの歌詞の部分だけでも、考えだしたら止まらないくらい奥が深くて。
Akira:そこまで考えたかな、僕(笑)。
森島:それから、間奏で姫花さんと私でミュージカルのような振りをする箇所があって、そのパートも表現を考えだしたら止まらないですね。曲を聴けば聴くほど、ダンスも深まってくると思います。
――Akiraさんが詞と曲を担当した楽曲がKOBerrieS♪の作品として出来上がってみて、その時点で感じたことなどはありますか?
Akira:歌詞にも書いた、“今しか食べれない未完成品”感を出してくれていたところが、僕は好きでした。僕、“歌ウマ”ってあんまり好きなわけではなくて。正直に言えばそんなに上手いわけではないかもしれないけど、それがいいんですよ。その未完成さに「やっぱ青春だな」みたいなことを感じるので、自分的にはレコーディングは満足かなと思います。
――カップリング曲「モーニングコール」についても教えてください。
岡野:こちらの曲は、もともと先輩メンバーが歌っていた楽曲をあらためてアレンジしていただいています。明るいメロディーの曲なんですけど、落ちサビあたりはすごく切ない。いろんな味が楽しめる一曲になっていると思います。
花城:「恋のパティシエール」とはまた全然違うんですけど、違うからこそどちらの曲でも盛り上がれる。「モーニングコール」は雰囲気もメロディーもまっすぐな曲というか、パフォーマンス中にファンの方と目が合っても「届いてるよ」って感じの視線を返してくれたりします。
大出:「モーニングコール」の他にも先輩方が歌ってきた曲が多いので、どうやったら先輩方のやってきたことを受け継いでいけるか、振り付けのひとつひとつや歌詞ひとつひとつを大切にして、いかにお客さんの前で出していけるかということを結構考えたりします。
小形:先輩方が歌ってらっしゃったと聞くと、やっぱりプレッシャーがすごく大きくて。昔から応援してくださっているファンの方々が見たときや聴いたとき、「ああ、こんな感じか……」ってがっかりされたらショックやなって。まだパフォーマンスも完璧じゃないから、きちんと届けきれていないもどかしさもあるんですけど、先輩方はファンの方たちに精一杯楽曲を届けてきたと思いますし、私たち7人もそれ以上の気持ちで新しい形を届けていけたらと思います。
――一方で、「恋のパティシエール」はまさに自分たちがオリジナルになりますね。
森島:自分たちがオリジナルで、楽曲を作っていく過程から参加させてもらえているので、いい意味で自由にできるなと思っています。これからもKOBerrieS♪はずっと続いていくと思いますけど、この先に新しいメンバーが入ってきて「恋のパティシエール」を歌うときのためにも、楽曲のヒントになるようなものを見せていけたらという思いはあります。今はグループが7人になったばかりのフレッシュな状態なので、ひとつひとつのステージで自分たちなりに成長していく過程を皆さんに届けられればと思います。