コンサートの嵐は、テレビで見るより数倍かっこいい! 青井サンマが徹底レポート

 東京ドームでの嵐コンサート『ARASHI LIVE TOUR 2014 THE DIGITALIAN』(12月21日)に行って参りました! 10月に発売されたアルバム『THE DIGITALIAN』(レビューはこちら:嵐『THE DIGITALIAN』を青井サンマが全曲レビュー「もう今日から私達はアラシアンです!」)をひっさげた5大ドームツアーです。

 今回のアルバムはEDMを意識したデジタルサウンドの楽曲で構成されていて、最新映像技術と嵐のダンスとでステージを作っていくのだろうと予測はできたものの、今までの嵐コンサートではおなじみのアルバム曲と歴代シングル曲を取り混ぜた構成をどうするのか、醍醐味でもあるテーマパークのパレードのようなごちゃまぜの華やかさ・キャッチーさとの共存はどうするのか、そこが気になるところでした。

 ですが、そこを嵐はなんと2部制という荒業で解決してきました。第1部はアルバムメインの近未来的デジタリアンステージ。第2部はデビュー15周年にちなんでMVやライブ映像と共に振り返る歴代シングルメドレー。そしてこれまでずっとお約束だったアンコールは無し。コンセプトが明快でスッキリした構成の3時間のステージになりました。

 さて、やはり特筆すべきは第1部。近未来的なセットや照明やCG映像はもちろんですが、コンセプトである「デジタルとヒューマンの融合」を実現すべく、嵐メンバーがデジタル空間に融合するしかけがいくつかありました。そのひとつは、メインステージのモニターにリアルタイムで表示される各メンバーの心拍数。視覚化されるデジタリアンの鼓動! かっこいい!  ただ、ヲタ的には「今のにのあいのじゃれ合いで心拍数上がったよね」「大野さんはなぜこの曲でだけ上がるの?」などとマニアックな見方についなってしまいますね。そういう意味でも素晴らしい企画でした。

 もうひとつは、メンバーの腕につけたセンサーと音と光が連動するアクセントダンスのコーナー。静寂の中メンバーが腕を上下に動かし指をはじくたびに、シンセ音が響き、CG映像がゆらめき、客席のライトが色を変えます。5万5千人が息を飲む中で嵐が場のすべてを支配する、圧巻のパフォーマンスでした。各メンバーに振り分けられた音色やアクションは、大野:ピアノ、松本:フィンガースナップ音+高音パーカッション、二宮:エレキギター、相葉:ハープ、櫻井:バスドラ(ベース?)+客席の光と、各人のキャラに合っているのもニクいところ。それがダンスと共にひとつずつ重なり合いながら「Hope in the darkness」のイントロに突入していった際には、この曲の壮大さもあいまって「天地創造……嵐は神だ……!!」と思わずにはいられませんでした。

 上の段で「客席の光」と書きましたが、今回は客席から発せられる光も自動制御されるシステムを採用していました。他のアーティストで聞くのはリストバンドなどを配布するスタイルですが、なんと嵐は2500円もする「ファンライト」をコンサートグッズとして販売。しかも事前に会場外の特設エリアで席に応じた情報を読み込ませよ、とのお達しが。演出の一部なのにいいお値段で買わせる日本のトップスターもすごいし、大人しく買って情報を読み込ませるファンもよく教育されていますね!  私も2時間近く並んで買いました!(長く並んだ人は5時間以上だったそう。いつものこととはいえ、お疲れ様です……)そして手にしてみて、リストバンドにしなかった理由が明らかに。なんとファンライトはジャニーズ伝統のフォルム、うちわスタイル! 横幅が30cm近くあるうちわに、直径4cmほどの星形のライトが9個も並んでいる! そう、ジャニーズタレント様にはリストバンドの弱々しい光では足りなかったのですね……。

 実際客席はあふれんばかりの光で、東京ドーム内全体が自動制御された時の派手派手しさは見たことのないスケール感でした。また、嵐の指揮により観客が曲(「WISH」)のリズムに合わせてライトの色を変えていくコーナーもあり、ファンがコミットしていく機会もきちんと用意してあるあたりはさすがです。

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