Number_i、海外アーティスト初コラボでも仕掛ける“日本語”でのチャレンジ 高まる世界への視座

Number_iとJackson Wang(ジャクソン・ワン)による「GBAD (Number_i Remix)」が、日本時間4月16日に配信リリースされた。
この投稿をInstagramで見る
この2組のコラボレーションを待っていた――。そんな人たちも多いのではないだろうか。Number_iとJackson Wangが初共演を果たしたのが、昨年4月にアメリカで行われた音楽フェス『Coachella Valley Music and Arts Festival 2024』(以下、『コーチェラ』)でのことだった。Number_iは、88risingが主催する特別ステージ「88rising Futures」に出演し、「FUJI」「GOAT」を披露。2曲の歌唱後にJackson Wangがサプライズで登場し、4人で「GOAT」のリミックスバージョンをパフォーマンスした。あれからちょうど一年、再びのタッグが実現したのだ。
今年リリース予定のJackson Wangの次作アルバム『MAGIC MAN 2』から、先行シングルとして3月に発表されていた「GBAD」。タイトルは“gotta be a dick”の略であり、曲中でも〈Just gotta be a dick sometimes〉(時には嫌なヤツになる必要がある)と繰り返し歌われている。楽曲リリース時の彼は「他人を傷つけるためではなく、境界線を引いて自身の意志を守るために」と語っていた(※1)。まわりの期待に応えようと必死になっていると、自分自身がないがしろになっていく。自分を大切に生きていくためには、人間関係において悪役になるという割り切りも必要だと伝えているのだろう。
Number_iが参加したリミックスバージョンでは、オリジナルとは違ったアレンジが施されているうえに、曲の軸となるメッセージはそのままに新たなリリックが加わっている。Number_iのメインパートは岸優太、平野紫耀、神宮寺勇太の順で歌い繋ぐ形で、リリース当日に放送された『めざましテレビ』(フジテレビ系)でのインタビューによれば、歌唱部分はメンバー自身で作詞を手掛けたという。「GOAT」リリース時にも「日本語詞で日本代表としてチャレンジしているというメッセージを海外に届けたいという狙いがあります」(※2)と滝沢秀明が語っていたが、今回の「GBAD (Number_i Remix)」もその姿勢が窺える日本語詞。やや強気な言葉が並ぶ点やグループ名を入れていることも、彼らのオリジナリティが滲み出ているように思えた。