野宮真貴の記事一覧

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90年からピチカート・ファイヴの3代目ヴォーカリストとして、ヨーロッパ、アメリカ、果てはアジアをひっくるめた「全世界同発」の人気ぶりを誇ったクイーン・野宮真貴。在籍年数が長いことから、ピチカートでの活動が一般的にはよく知られているが、彼女はもともとソロ・アーティストとしてキャリアを開始している。
81年にアルバム『ピンクの心』でデビュー。プロデュースはかのポップス職人・鈴木慶一があたっていたが、この頃の真貴嬢は完全なアイドル志向であった。今、聴いてみてもコケティッシュな佳曲満載ではあるのだが、彼女の表情豊かなヴォーカリゼイション/キュートでいて強い輪郭を残す声質が開花し始めたのは、元フィルムスの中原信雄、鈴木智文が結成したPortable Rock(ポータブル・ロック)に参加してからではないだろうか。某化粧品CFソングにもなった「春して、恋して、見つめて、キスして」(86年)などは、キッチュなテクノ・ポップ風サウンドと情念めいたものをまったく感じさせない、プラスティックなヴォーカルが気持ちいいほどにマッチしている(残念ながらあまりヒットはしなかったが……)。
そして、19年の歳月を経て、ソロ・アルバム『miss maki nomiya sings』をセルフ・プロデュースで発表。盟友・鈴木慶一、本田ゆか(チボ・マット)、テイ・トウワ、ショーン・レノン、廣瀬洋一(THE YELLOW MONKEY)といった多彩なゲストが参加し、ボサからポストモダン・ポップまでを粋にゴージャスにアレンジしている。"KISS命"の彼女ならではの采配で、エンディングが「Hard Luck Woman」というあたりもなかなかニクい。
01年3月31日をもって活動停止となったピチカート・ファイヴだが、今後、野宮真貴がその飛び抜けたハイセンス・スタイルと歌唱力でどんな展開を見せてくれるかに大いに期待!

小西康陽、野宮真貴、高浪慶太郎視点で巡るピチカート・ファイヴの音楽体験 時代の空気を吸い込んだ唯一無二のポップワールド

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