小関裕太と佐久間由衣が“あるある”体現 『恋するチャミスル』から紐解く韓国ドラマの魅力

『恋するチャミスル』から紐解く韓ドラの魅力

 さて、韓国ドラマあるあるとして共感できる点を紹介してきたが、ここからは具体的にあるあるを体感できる作品をご紹介。

 1作品目で出てきた“うっとりマン”、“ためらいの距離感”を見ることができるドラマの中でも『海街チャチャチャ』は港町を舞台に物語が繰り広げられる、都会ばかりが舞台になるラブコメを覆したドラマだ。

 歯科医師のユン・ヘジン(シン・ミナ)は、ソウルの歯科医院で働いていたが、一悶着を起こしてしまったことをきっかけに独立をすることに。新天地として選んだのは、亡き母との思い出が詰まる、港町のコンジンだった。町の人たちに慕われるホン班長(キム・ソンホ)や、地元愛の強い町の人たちとの関係に苦労するヘジンだったが、次第にコンジンに対する愛着が芽生えていく。

 ラブストーリーというよりも、のんびりとした町の中にも存在する、人間同士の関係性や一人一人の隠れた悩みにフォーカスをしている作品だ。とはいっても、都会に戻りたいと思ってツンツンとした態度をとるヘジンと、地元のために何でも屋さんとして走り回りヘジンをどこか懐かしく見守るホン班長との関係が見どころだ。昨年Netflixにて配信され、トップ10入りもしていた人気作である。

 2作品目の「御曹司」という単語を聞いて思いつくのは、『キム秘書はいったい、なぜ?』ではないだろうか。全体的に映し出されているが、特に“シャイニング・レイン”、“ライジング・ハンサム”、“上着シールド”あたりが登場する印象だ。

 パク・ソジュン演じる御曹司で副会長・ヨンジュンと、9年間秘書として勤めてきたパク・ミニョン演じるミソ。ある日、ミニョンが辞めると言い出した事をきっかけに、二人の過去や共通点が明らかになってくる。ヨンジュンの右腕として、全てを感じ取り、働いてきたミソを射止めるため、今度は自分からミソのことを理解しようとするヨンジュン。笑える要素も沢山あり、恋も仕事も頑張ろう! と元気づけてくれる作品だ。

 他にも、パク・ボゴムの『青春の記録』では、母親の干渉や三角関係を体感できる。ハン・ソヒの『わかっていても』では恋のライバルが帰国してくるシーンがあり、このあるあるを見てそのシーンを一番に思い出したくらいだ。『愛の不時着』や『社内お見合い』などのNetflixで人気の作品も当てはまるシーンがほとんど。チャミスル片手に、韓国ドラマを見るのは、視聴者としての“あるある”とも言えるのではないだろうか。

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