『海街チャチャチャ』でお馴染みのシン・ミナ 『私たちのブルース』で挑戦する新境地とは

『私たちのブルース』シン・ミナの新境地

 オムニバス形式で14人のキャラクターが8つの物語を繰り広げる『私たちのブルース』(Netflixで配信中)。人気脚本家ノ・ヒギョンが手がける本作には、韓国を代表する俳優から新人俳優までが集結し、全員が主人公になるだけでなく他のエピソードにも脇役となって登場する。1度きりの出演で終わらせるのではなく、それぞれのエピソードが交差しているため、14人もの登場人物を存分に堪能できるのだ。今回は第4話から少しずつ登場した、苦しみの中で生きるミン・ソナに扮するシン・ミナについて紹介していきたい。

『私たちのブルース』(tvN公式サイトより)

 シン・ミナといえば、笑うと両頬にできる“えくぼ”にまず目がいくだろう。しかも笑顔を向けられると、一瞬で恋に落ちそうな威力がある。年を重ねる度に美しさが磨かれていくなか、チャーミングな微笑みは今も変わらない。

 2021年下半期ドラマのヒット作である『海街チャチャチャ』の歯科医師ユン・ヘジン役が印象に残っている人も多いだろう。共演したキム・ソンホとの“えくぼカップル”が話題となり、舞台が海街であることも相まって心を和ませてくれたドラマだ。彼女の存在はさらにヒーリング効果を生み出し、毎週の楽しみとなっていた。

『海街チャチャチャ』(tvN公式サイトより)

 笑顔に最大の魅力を持つシン・ミナは、ヒロイン役として数々の作品に抜擢されてきた。ヒロイン像が時代と共に多様化しているなか、老若男女問わずに好印象を与えるのは、彼女がいつまでも支持される理由の一つと言えるだろう。

 『僕の彼女は九尾狐<クミホ>』(2010年)では人間の姿をした狐の妖怪を演じていたが、妖怪よりかは天界から舞い降りてきた天使のような清純な可愛らしさに衝撃を受けたのを覚えている。映画『私の愛、私の花嫁』(2014年)や『明日、キミと』(2017年)では恋人から新婚の妻になる過程で、隣にいるとホッとできる安心感を演出。『明日、キミと』では『私たちのブルース』のチョン・ウニに扮するイ・ジョンウンと母娘役で共演しており、今後の2人の絡みにも注目したい。また『補佐官』(2019年)では、悪に臆せずに闘う政治家役で女性の強さを見せてくれていた。取り繕うことなく、芯がありながらも柔らかい雰囲気を持つ人物像は、シン・ミナ本来の姿だとも思わせる。

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