大泉洋にぴったりとしか言えない『鎌倉殿の13人』の源頼朝 今後は“闇の姿”にも期待

大泉洋にぴったりとしか言えない源頼朝

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公は、北条義時(小栗旬)。野心もなく、平穏な暮らしをのぞむ真面目な義時がこれから大きな変貌を遂げるのは、逃れてきた流人である源頼朝(大泉洋)を北条家にかくまったことがきっかけである。

 今のところ、義時の周辺で起こるすべての騒動の始まりには頼朝が存在し、義時の初恋の相手である八重(新垣結衣)も、姉の政子(小池栄子)も頼朝に心を奪われてしまった状態だ。

 そもそも伊豆に配流になった身で、監視役・伊東祐親(浅野和之)の娘である八重と通じて追われ、その追われた先の北条家の長女・政子を妻にする男……頼朝。一歩間違えると嫌われそうなモテて身勝手な男の役でさえ魅力的に、品良く演じてしまうのが大泉洋の真骨頂ともいえる。

 ちなみに、映画『恋は雨上がりのように』では、女子高生のあきら(小松菜奈)に片思いされる冴えないファミレスの店長・近藤を哀愁たっぷりに演じていた大泉。人気漫画が原作となっている作品だが、少し疲れた店長の日常が妙にリアルで、大泉が老若男女問わず愛されているのが分かる描写がちりばめられていた。

『恋は雨上がりのように』(c)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 (c)2014 眉月じゅん/小学館

 まっすぐな恋心をぶつけても大丈夫と思わせる度量の大きさ、程よい優しさと相手を思うがゆえの冷たさ。弱さを隠さない潔さも爽やかな余韻を残した。

 近年の大泉は、モテる男、ダメな男だけでなく、シリアスなドラマから時代劇、ジャンルを超えて幅広い役柄を好演し続け、『NHK紅白歌合戦』の司会を2年連続で務める活躍ぶり。大河ドラマ出演は『龍馬伝』『真田丸』に続いて3作目となる。

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